【銀魂】追う我が道は蟻の道

納得ならない ページ11

周囲の視線が私たちに刺さる。
普段は周りなど気にならないが、ーー今日ばかりは自分として不本意な状況に陥っているせいか、目について仕方ない。






「あのー、お巡りさん」

「なんでィ。口ばっか動かしてねーで
シャキシャキ歩きやがれ」


「手錠は外しませんか！」


「ふざけんな犯罪者。いつ何時虫眼鏡で殴りかかってくるかわからねェ奴に自由なんざねェ」

「虫眼鏡で殴るわけないでしょ！これは私の大切な
武器ですよ！」

「武器っつってんじゃねーか」
「あ、仕事の武器的な！相棒的な意味です！」





なぜ犯罪者と決めつけられているのか。
通報されたということもなんとも不本意ではあるが

それより何より、まだ任意同行の段階では？
逮捕に至ってないのでは？






「・・横暴です！」

「俺は俺のルールでやる。世間一般のルールには
従わねェ」


「わぁ、何それちょっとカッコいい！」




けれどもそれならば、この人のルールとは一体。
容赦無く罪なき一般市民をしょっぴくことなのか。


手錠に繋がる縄を引く男の後ろ姿を睨みあげながら
内心に広がる不満の数々。こまったことがあれば、
こんな奴らより、探偵に任せたほうがいい。

そう、すなわち私に任せた方がいい。





「・・てかあなた何歳ですか？ずいぶん若いみたい
ですけど」

「10万52歳」
「デ◯モン閣下でおわしますか！？」




いやいや、やはりふざけてる。
こんなふざけた警察に私が弄ばれているこの事実は
納得ならない。

署についたら、私の頭脳で言い負かしてみせようぞ






「ーーー着いたぜィ」


「・・・はひ？」




お巡りさんが足を止めた先。大きな門が、
私の目の前にそびえ立っていた。

"真選組屯所"と書かれた立て札と、隣に立つ青年を
見比べる。ーーしんせんぐみ、って。







「・・なんだっけ！？」

「オイ、立ち止まるな歩け」

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