心を込めて ページ33
「よくなったンだ」
あくび混じりの一声が聞こえたのは、
時刻的には午後一時を超えた頃だった。
「団長、時計読めます？」
「当たり前だろ」
「なら早急に仕事にかかってください」
「よくなったンだ」
「それはさっき聞きました」
保管庫に顔をのぞかせた団長は、デカイ欠伸。
もはや休日のおやじである。ーーが、残念ながら今日は休みではないし、むしろこの師団に
そんなものは存在しないレベルだ。
「よくなったも何も、あれくらい1日寝てれば
治ります。苦労オカケシマシタ」
「心がこもってない」
「こめてませんからね」
あなたに込める心はありません、と一言
言い放ち、私はまた資料整理に精を出す。
後ろでは、まだこちらをみてニヤつくクソ兎が
いるんだろう。本当に、迷惑な奴だ。
(ーーー・・迷惑、すぎ)
もう、副団長が変なこと言うから。
「・・・団長、昨日私の部屋に来ました？」
ことり。一つ書物が棚に収まった。スペースが
埋まった大きなその本棚を見つめながら
私はポツリ、質問をこぼした。
団長はというと、しばらく無言を貫いて。
「ーーさあ？どーだろうネ。もしかしたら、
ついにAの夢にも俺が出てきたのかも」
とぼけた様子には、意味深げな含みがある
気がして。この調子だと、いくら聞いても
昨日のことはあやふやにされるだろう。
「・・他に用がないなら、そろそろ仕事にとりかかったらどうです？副団長に怒られますよ」
「可愛げがないな」
「なくてけっこ・・・ーーッ、」
呆れたような物言いにムカリ。
苛立ちがつのる。
対抗するようにため息を漏らし、さらに悪態を
つこうと後ろを振り返った私の目の前に、
ーーーゆらり、大きな影。
「・・・殴られたいんですか」
「殴れば？」
気がついた時には、私の体は本棚と団長に
挟まれていて。目の前で、オレンジが揺れた。
ーー殴っても、どうせこいつにダメージなんて
与えられっこないことはわかっている。
「ッ、どいてください。仕事の邪魔です」
「ーー俺さ、決めたんだよネ」
「・・・何を、」
私の言葉を微塵も、聞こうとしない団長は、
にこり。目と鼻の先で微笑んだ。
「ーーーこれから本気で、お前をオトすから」
形のいい唇が、音を奏でる。
やけに艶を含んだ声は、私の耳をくすぐった
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シュシュ☆☆(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます！リクエスト、大変ありがたいのですが、申しわけありません…コラボ作品は専門外なのです…。ご期待にお応えできず申しわけありません…よろしければ銀魂作品、楽しんでいただけると嬉しいです (2017年8月27日 19時) (
レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - fuさん» いつもありがとうございます！ここから盛り上げていけるよう頑張ります！ (2017年8月27日 19時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございます！きっとデレンデレンになってくれる…はずです！頑張ります！気長にお付き合いいただけると嬉しいです！ (2017年8月27日 19時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 夜神さん» あわわ…！本当ですか！ありがとうございます！心配していましたが、ご期待に応えられていれば嬉しいですっ！ぜひ養ってください！笑 (2017年8月27日 19時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます！夢主ちゃんのドライな部分、うまく溶かしていきたいですね！足を運んでいただき、ありがとうございます！ (2017年8月27日 19時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年8月16日 12時
