真のヒロインー夢主サイドー ページ15
通りなれた道だ。さえずる鳥の声に耳をすまし、今日始まる1日の物語に、ヒロインである私は期待を募らせるのだ。
ーーーけれども、今日はそうもいかないようで
「・・結局、聞けなかったなぁ」
空に向かってぽつり、呟いた。
その言葉は、清々しいほどに真っ青な空に
あっけなく吸い込まれていく。
銀時が私に抱えている不満、我慢していること
・・うまく尋ねる事が出来なかったのだ。
ウメさんに頼まれた買い物をすませ、
ぼんやりと陽炎を眺めながら、私は古本屋への
帰路をたどっていた。
ーーーこういうとき、漫画ならどうなるかな。
・・いや、多分、真のヒロインは、
「私のことどう思ってる？」なんて質問、
あっさり聞けるんだろうなぁ。
「ーーーあら、Aさんじゃない」
「あ、・・お妙ちゃん、」
私の考え事を遮って、一つ凛とした声が響く。
上品に手を振るのは、新八のお姉さん。
にこやかに笑うその人は、相変わらず素敵である。ーーきっとこの人は、ヒロインになりうる人材だ。例の質問だってきっと素直に聞ける。
「それにしても久しぶりですねAさん。
相変わらず何も知らなさそうな顔しちゃって。
さぞかし人生が楽しいでしょうね」
「・・・ちょっと棘を感じる」
「あら、気のせいでしょ」
自然と二人で足並みをそろえて歩き出す。
方向は、古本屋に向けられていて。
からころと下駄の音が響く中、ーー私はふと、
彼女に相談してみるのはどうかと思い至った。
隣で揺れるポニーテイルが目に入る。
「ーーーねえ、・・お妙ちゃんは、カップルに
衝突は必要だと思う？」
「それは何ですか。惚気ですか」
「ち、ちがいます！純粋な疑問でッ、」
お妙ちゃんは、笑顔のままドス黒いオーラを
醸し出すものだから、それが逆に怖かったり。
今回も例に漏れず、その持ってる包みを今にも
こちらに振り下ろしそうな勢いである。
「わ、私！そういうことに疎くて・・！」
なぜ私はいつもこうしてモタついてしまうのか
自分に呆れつつもオロオロし続ける私に、
ーー彼女は、ハァ、と大きく息を吐いた。
「銀さんと、何かあったんですか？」
「いえ、むしろ何もないんです！・・でも、
銀時は私に甘い・・らしいので、何かしら私に対して我慢してることもあるのかなって」
そんなことでストレスをためて欲しくないし、と付け足した私にお妙ちゃんはクスリと笑う。
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シュシュ☆☆(プロフ) - fuさん» いつもありがとうございますっ！銀さんのセリフは書くの楽しいです！笑。ぜひ楽しんで行ってください！ (2017年8月6日 21時) (
レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ばぢるさん» ありがとうございます！ご期待に応えられているかわかりませんが…楽しんでいただけるよう、精一杯書かせていただきます！ (2017年8月6日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ミリアさん» ありがとうございます！読んでくださり、嬉しいです！私の場合、実はコラボネタは扱っておりません…汗)リクエストをいただいたのに申し訳ないです… (2017年8月6日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - アルハ*平日低浮上*さん» ありがとうございます！かわいい夢主ちゃん、あまり書いたことがないので心もとないですが、頑張ります！お付き合いくださり嬉しいです！ (2017年8月6日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございます！最初からほのぼのでかけて楽しいです！更新、頑張ります！いつもありがとうございます！ (2017年8月6日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年7月28日 23時
