【銀魂】的中率20%

理性と行動 ページ23

古くも新しくもない、コメントのしづらいアパート。私はその中の、広くも狭くもないコメントしづらい一室に住んでいた。


・・・まさかそこに、連れてくる人間第1号が
坂田さんになろうとは。これもまた運命か。






「ーーーんじゃ、俺ァこれで帰るぜ」
「あ！ま、まって坂田さん！」


「・・まだ何かあんのかよ」




踵を返した坂田さんの腕を、つい掴んでしまう

意外にもがっしりしたそれ。・・どうりであの屈強な男の人たちにも軽々勝っちゃうわけだ。


ーーーまたしても、ドキリ。
今日の私はどうしたんだか。吊り橋効果は
とっくに終わったはずなのに、いまだに大きく
胸が高鳴ってしまう。








「えっと、ですね！・・あ！そう！お礼！
お礼がしたいので！ぜひ夕飯をマイホームで
いかがですか！？」


「・・・はぁ？」





ーーーしまった。

言った途端に思った。・・軽々と男を家に上げる女はヤバイ奴だと昔どこかで聞いた気がする


これはもしや、・・私はヤバイ奴なのか！





「私、料理は得意でございますよ！昔占いで
料理を勉強しろとの導きを受け、それ以来
腕を磨いてまいりましたので！はい！」

「・・・あぁ、そう」




だがしかし、私の口は止まらない。

いやだってだって！助けてもらったわけだし
何でもいいからお礼をしたいのだ。
そして今私にできるのは、占いか料理くらいで





「ぜひ！」



なぜかいまだ掴んだままの手は、離れていく
ことはなく。・・・むしろ離すまいとさらに
力を強めてしまう始末である。





「・・・やべぇ、俺今、女に襲われそうに
なってんのかこれ」

「そんなことはいたしません！ただ楽しく夕食を食べようという提案でございますよ！」




理性は"だめだ"と告げている。

ーーーけれども、それは私の行動とは見事に
すれ違いを起こしていて。






「・・まぁ、夕食代浮くし、いいけどよ」

「ナイスな判断ですね！では参りましょう！」





どうやら、私の勢いに気圧された坂田さんは
夕食をご馳走することに同意してくれるらしい

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