クリティカルヒット ページ20
ー銀時サイドー
本当に、俺はどうしようもない奴だと自覚しよう。・・何が悲しくてこんな女を助けなければ
ならないのだ。頭を抱えたい気分である。
だが人間とは不思議なモンで。時たま、自分の
意思とは関係なしに体が動き出しちまうことも
あるのだ、今回のように。
ーーーそして今現在、野郎どもと対峙しているわけだが、・・どうにもここら一帯に生息する
奴らは絡むと後が面倒臭ェ。できれば穏便に
済ましたかったのだが、
「・・・どうやら、やる気満々みてーだな」
あちらは一人が椎田Aを抱え込んだまま、
もう一人がこちらを見据え、ごつんと拳を
一つ合わせた。
これはもう、喧嘩開始の合図的なあれである。
やはり、とんでもなく面倒だ。
「兄さん達よ、俺ァ断じてその女と深い仲って
わけじゃねーが、・・さすがに目の前で女が
ヤラれそうになってるとこを見過ごすってのァ
無理なわけ」
そうだ。俺の良心が働いただけだ。
こいつに何か感情が湧いたとか愛着があるとか
そういうことではなくて。
ただ、女が襲われそうになっている場面に、
俺のスーパーイケメン魂っつーか、
・・・んー、まあとにかくそこら辺のモンが
働いたというだけだ。
「格好つけんのァよせや、ひょろっちぃ兄ちゃんよぉ。こっちは二人。どう見てもあんたに
勝ち目はねーぜ」
「それにこの女は俺達が最初に拾ったモンだ。
横取りたァ野暮だと思わねーか」
「細い女相手に、男二人で固めて無理やり
盛ってる奴ァ野暮じゃねーのかよ」
ちらりと伺った先には、顔を俯かせたA。
怖がっているのか、いつものやかましさが
消え失せて。・・ほんと、こう見りゃ普通の
上玉だ。
(ーーーま、面倒ごとはごめんだ。早ェとこ
終わらすか)
この下品な男どもに、どう制裁を加えて
やろうかと図っていたが、そういえばこれは
あのインチキ占い師のためにしていたことなんだと思いだし、一気にやる気が失せた。
よって、制裁方法は単純に______
「ーーークリティカルヒット」
タコ殴りに限るってわけだ。
拘束がとかれ、へにゃりと座り込んだ女は、
そこでやっと、顔を上げた。
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シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!訂正いたします! (2017年5月3日 9時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - スピリチュアルのところで、「今呪い殺した“胃”相手とかいない?」になってます! (2017年5月2日 14時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - しらたま。さん» ありがとうございます!楽しんで書かせていただくので、皆様にも伝えられる作品にしていきたいと思います!よろしくお願いいたします! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 戦胡蝶さん» ありがとうございます!そう言っていただけると、救われます!笑。最初の1話しか考えてなくて、今迷走中です!作者と夢主の暴走を、見守ってください! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» 有難うございます!私まで頭の中がハチャメチャになっちゃうような作品を目指します!笑。的中率は上がるのか!?みたいな…。ノープランで書いてます!ぜひおヒマな時にでもよろしくお願いします! (2017年4月26日 13時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年4月23日 0時