長期戦覚悟 ページ16
「なぜ長の名を任されている者が、こんな破壊享楽者なんですか」
「俺ァ破壊に興じてるわけじゃねーです。
上司を抹殺したいだけで」
「失敬、訂正します。ただの殺人者でした」
「まだ殺してねェ」
「屁理屈をこねるな」
上司を抹殺したいと言っている時点で、
警察ではない。まだ少ししか会話を交わしては
いないが、わかってしまう。こいつは危険だ
それに加えて、私の苦情を受け入れるつもりも
ないらしい。何という奴だ。
「いいましたよね？行動を改めろと」
「それについては断りましたよねィ。何か癪にさわるって」
「それは断る理由になりません」
何だその、"何か癪にさわる��というのは。
ふんわりしすぎだろう。それに比べてこっちにはちゃんと通った理屈がある。
騒音が私の安住を虐げていることだ。
「しつけェ人ですねィ。嫌なら越しちまえば
いいでしょ。その方が手っ取り早いですぜ」
「私は、お金がないんです。あの低賃金の
我が家を手放すことはできません」
「金ねーの？何で？仕事は？」
「・・・・・・それ今関係あります？」
目をそらした私を見て、その人はポンと
一つ手を打った。
「あ、もしかして上京して早々就職先クビにでもなったクチですかィ」
「・・・」
「おや、どうやら図星のようで」
ニヤリ。心底楽しそうに口元を歪めたこいつは
きっと、いや確実に性格が歪みまくってる。
原型がないほど歪んでる。悪魔か何かだ絶対。
少なくとも人間ではない
「ーーー・・とにかくですね、私はあなたに
言われてここを去るのは嫌なんです」
「何で」
「何か癪にさわるからですよ」
「一緒じゃねーか」
嫌味とは受け取らなかったようだ。どこまでも
こちらをおちょくる姿勢らしい。
気が合いそうだねィ、とかなんとかふざけた発言をするこの人とは、私からすれば到底気が合いそうとは思えない。
「明日からは静かに穏やかに生活してみてはどうでしょうか」
「尽力すらァ、気が向いたら」
「腹立つ」
どうにも、この戦いは長期戦となりそうだ。
・・がんばれ私。安住に向けて。
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ヤリマン - 耳栓すればよくね？ (2021年3月31日 20時) (
レス) id: 5160686bc8 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！私の拙い文章をそこまで褒めてくださって…嬉しい限りですっ！私の自己満足のような小説ですが、楽しんでいただけると嬉しいです！ (2017年3月20日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - シュシュさんの小説が一番大好きです！キャラクターの口調や性格をよく捉えていて、言葉遣いも巧みでいつも楽しみにしています！上から目線ですみません…>_<これからもずっと応援してます！ (2017年3月20日 4時) (レス) id: cb24aca9f8 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 染井芳野さん» 誠に申し訳ありません…！私の管理不足でございます。これからは、このようなことがないよう注意いたします。ご指摘、本当にありがとうございます。 (2017年3月13日 12時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
染井芳野(プロフ) - ミミさん» コメント欄でのチャットは、他の読者の迷惑になるのでCOMMUなどの利用をするべきだと思います。 (2017年3月13日 12時) (レス) id: 235460ef5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月1日 14時
