ヤマンバ、ヤンキー ページ11
「内乱の末に、決着は恨みっこなしの銃撃戦でってことではなくて?」
「何言ってんのかわかりやせんが、違うことは
確かです」
青年は、机一つ挟んで私の目の前に腰掛けた。
私がここを訪れた事情については、
きちんとご理解いただけたようである。
そう。こっちは苦情を言いに来ているのだ。
断じてそっちの道の人と世間話をしに来たわけではない。殺されないうちに帰りたいものだ。
「銃撃戦じゃなく、時限爆弾・・。やはり
任侠映画と現実は異なるということですね」
「仁侠映画?」
さっきから私の発言に対して聞き返されてばかりだ。ことごとく「何言ってるかわかりませんが」との発言が聞こえてくるし。
「仁侠映画ですよ。ヤのつくアレ的なやつ」
「ヤマンバですかィ」
「この状況でふざけます?」
「じゃあヤンキー」
「あぁ惜しい!」
いや、・・惜しくは、ないか。
ヤのつくあれは立派な職業であるし。
「つーか、」と言葉を続けるその人。
「ヤンキーでもヤマンバでもねーよ。
こちとらバリバリ、表の仕事でさァ」
ヤマンバともヤンキーとも言ってないのだけれどまあいい。表の人たちならばむしろ好都合。
「・・・とにかくですね、これからも騒音を
立てまくって、私の安住とリラックスタイムを
奪うというならば、警察に通報することもありえますからね」
どんな職業なのかは知らないが、
法律で裁けるならば怖いものはない。
言い切ってやれば、その人は大きくため息を ついて、おもむろに自分を指差した。
「ーーー俺、警察」
「・・・え?」
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ヤリマン - 耳栓すればよくね? (2021年3月31日 20時) (レス) id: 5160686bc8 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!私の拙い文章をそこまで褒めてくださって…嬉しい限りですっ!私の自己満足のような小説ですが、楽しんでいただけると嬉しいです! (2017年3月20日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - シュシュさんの小説が一番大好きです!キャラクターの口調や性格をよく捉えていて、言葉遣いも巧みでいつも楽しみにしています!上から目線ですみません…>_<これからもずっと応援してます! (2017年3月20日 4時) (レス) id: cb24aca9f8 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 染井芳野さん» 誠に申し訳ありません…!私の管理不足でございます。これからは、このようなことがないよう注意いたします。ご指摘、本当にありがとうございます。 (2017年3月13日 12時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
染井芳野(プロフ) - ミミさん» コメント欄でのチャットは、他の読者の迷惑になるのでCOMMUなどの利用をするべきだと思います。 (2017年3月13日 12時) (レス) id: 235460ef5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年3月1日 14時