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私は何者 ページ24

「ーーよ、」

「・・・お前か」






ある日の真昼間。

すでに蔓延した紫煙の先に、見慣れた顔が
確認できた。喫煙所は、今日も相変わらず
私たちだけの貸切状態のようで。





(ーーーひじかた、とうしろう、か)



この前、勘違いしながらも渋々答えてくれた
銀時によれば、そんな名前だったはず。

・・うん、やはり長い。
確実に肺活量が足りない。





ーーーいつもならばパイプ椅子二つ分空けて
座る私が、・・今日は何の気まぐれか、
一つ分に縮めてみる。

それに対し彼はというと、思ったより大きな
反応はなかった。つまらない男だな全く。



とにもかくにも、私はここにタバコを吸いに
来たのだ。取り出したそれに火をつけて
煙をひと吐き。






「・・・・・そういや、ごめんね」


「・・何だよ突然、」


「この前の」

「いや、だから何だよ」


「数日前の」
「話がまんじりたりとも進んでねーよ!」



ちゃんと文章を構成しろよ!、と。
文章構成なんてしていたら酸欠で死ぬ。





「・・・20文字超えると窒息の恐れが」
「その容量は人間として未完成すぎねーか」

「じゃあ私は何者」
「知らねーよ!!」



要するに私は、先日の銀時の殴り込みについて
謝りたいわけだ。あれはさすがに申し訳ないというか、この人も仕事だったらしいし。

やっと、理解するに追いついたらしいその人は
ため息を交えて煙をはきだす。





「・・・別に気にするこたァねーよ。
もう過ぎたことだ」

「かっこつけちゃって」


「お前謝る気ある?」
「あるある」




だって、彼はあの時、気にしてないぜ的な
大人な対応じゃなかった気がする。

銀時と小学生並みの意地っ張りぶりを
見せていただけな気がする。





(ーーま、どうでもいいか)




彼の言う通り、すでに過ぎ去ったことだ。
私としても、過去をネチネチ引きずるのはごめんだし、そういう女はヤバい奴だと心得ている

ーーあぁ、そうだ。それより




「・・ねえ、」

「今度は何だ」


「あなたの名前は、どう呼ぶのが正解?」

「・・・・は?」




頭どうしたお前、的な目で見るのは
やめてほしい。

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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 万事屋   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - rinさん» ありがとうございます!楽しんでいただける作品になっていたら光栄です!返信遅れてしまい申し訳ありません!これからも頑張ります! (2017年2月21日 11時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - いつも楽しみに読まして頂いてます!これからも応援してます!頑張ってください! (2017年2月6日 0時) (レス) id: ca02d9a1b7 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 謎さん» ありがとうございます!あくまで、私の予想図、という形で描かせていただきます。少々お待ちいただければと思います! (2017年2月5日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
- いきなりリクエストすいまんせん(´Д`) (2017年2月5日 0時) (レス) id: 7fba721a26 (このIDを非表示/違反報告)
- 主人公のイメージ画像を書いてほしいです (2017年2月5日 0時) (レス) id: 7fba721a26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月27日 14時

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