知りたい ページ23
「ーーなるほどな」
喫煙所で知り合っていたことを
簡潔に白状すれば、銀時のジト目が私と彼に
向けられる。ふーん、と鼻を鳴らし、天パは
次にニヤリと口角をつりあげた。
「Aが最近外での喫煙を渋らなくなったのは、それが原因だったわけか」
「・・・勘違いはよしてほしい」
この男、確実によからぬ方向に話を転じている
別に私と彼は、こいつが期待しているような
ふんわりした関係ではない。お互い肩身の狭い思いをしている喫煙者の同志というだけで。
「・・ったく、どこまでも下世話な野郎だ。
話が済んだならとっとと帰れ」
2人同時に吐き出した紫煙が、銀時の顔面を
曇らせると、眉をひそめ数度咳をした。
「ゲホッ、・・ったく、真っ黒な肺同士が
くっつきゃどんな肺が生まれるんだっての」
「テメェいい加減叩っ斬るぞ」
「賛成」
「Aチャン！？」
いやいや、これは銀時が悪いだろう。
何たっていくら否定しても勘違いを改めようと
しないんだもの。迷惑だ迷惑。
「ーーーもういいから、帰ろう」
「はあ！？まだ用は済んでねーぞ！」
「ドラマが始まる」
「ドラマより金！」
「金よりドラマ」
ドラマより喫煙だ。ーーでもちょうど1本吸い終わったから、今の最優先はドラマだ。
いまだ喚く家主の首根っこを引っ捕え、部屋の外に引きずり出すことに成功する。
「二度と来るなよ」
多少の余裕を含んだその言葉に、銀時がまた
何やら言い返す。ーー全く、これでは本当に終わりが見えないではないか。
それにあと30分でドラマが始まってしまう。
首根っこをつかむ手に力を入れた。
ーーーー
ーー
「ーーーねえ、銀時」
「・・言っとくけど俺今怒ってるからね！？もう煮えくり返ってるからいろんなモンが！」
「彼、何て名前なの？」
「無視かよッ・・、て、ーーは？」
帰路を辿る足音を二つ響かせながら、その中に
落とされた私の質問。
ふと、ーー彼の名前を知りたくなった。
いつも二言三言しか会話をしない私たち。
もちろんその中で名前など名乗り合うことはなく。・・名乗り合う必要もなく。
(ーーでも、)
知りたい。
「・・・何だよ。勘違いとか言いながら、
お前、満更でもねーんだろ」
「そんなんじゃない」
興味があることは認めるけれど。
「ーーー土方十四郎、だったっけか」
「ひじかた、とうしろう」
あぁ、なんていうか
「・・・長い」
，
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シュシュ☆☆(プロフ) - rinさん» ありがとうございます！楽しんでいただける作品になっていたら光栄です！返信遅れてしまい申し訳ありません！これからも頑張ります！ (2017年2月21日 11時) (
レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - いつも楽しみに読まして頂いてます！これからも応援してます！頑張ってください！ (2017年2月6日 0時) (レス) id: ca02d9a1b7 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 謎さん» ありがとうございます！あくまで、私の予想図、という形で描かせていただきます。少々お待ちいただければと思います！ (2017年2月5日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
謎 - いきなりリクエストすいまんせん(´Д｀) (2017年2月5日 0時) (レス) id: 7fba721a26 (このIDを非表示/違反報告)
謎 - 主人公のイメージ画像を書いてほしいです (2017年2月5日 0時) (レス) id: 7fba721a26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ
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作成日時：2017年1月27日 14時
