【銀魂】常に10分前行動を心がけるべし

ターゲットロックオン ページ43

(何これ何これ何これ・・)



やっとターゲットを見つけたと思えば、
襲ってきたのは謎の動悸であった。

風呂上がりなのだから、シャンプーが香っても
髪が濡れていても、少し肌が上気していても
おかしくないじゃないか。ついでにいうと、
見たのも初めてじゃないし！・・ーーなのに、





(・・・バカか！！私！！)




相手はあの総悟だ。

他人を敬うという言葉を知らない外道だ。
世界は自分中心に回ってると勘違いしてる
大バカサボり野郎だ。人道の真ん中に寝転がってるドアホだ。・・そんな奴に、今更私は、
何をそこまでトキめいているのだろうか。









(いや、きっとあれだ。ーーちょっとかっこいいとこ見ちゃったからだ)



そうだそうだよ！討ち入りの時にみた、普段とは違う姿に新鮮味を感じただけだ。ギャップから一時のテンションによってもたらされているものに違いない。他意はない。確実にない






「ーーーおいA、どうかしたか」

「ッ、別に！」


「・・何怒ってんでィ便秘か」
「怒ってねーし！！快便だし！！」




ほらほらほら！これだもの。デリカシーのデの
字もないもの。むしろ進んでデリカシー捨てそうな奴だもの。

いやね、もちろん怒ってなどいないのだよ。
ただこいつ相手にときめいてしまったことに
情けなさを感じているだけだ。


睨みあげた先にいたそいつをみて、・・やはり
私の動悸は激しさを増していって_____、






「ーーーッ、あ、あああ！もうすぐ仕事だ行かなきゃということでアディオスバカ総悟！！」

「あ、おい」




言い訳の次は、逃げるが勝ちである。

早口にまくし立てたものを最後に、
タイムリミットの残りがナイスなことを確認し
その場を超特急で駆けだした。

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