【銀魂】常に10分前行動を心がけるべし

問題児対策 ページ5

「・・・8時まで30秒」



ただいま副長室前。

思ったよりはやく終わった書類整理により、
嬉しい計画狂わせが起きた。・・まあ一度決めた計画を早める気はない。書類提出は8時だ。

時計の秒針によれば、あと30秒である。







「ーーー何やってんだお前・・」
「副長！あと10秒待って！」




どうやらトイレかどこかに行っていたらしい副長と部屋前で鉢合わせる。

またか、なんて呆れ気味の呟きを聞きながら
1、2・・と秒数を刻む。ーーそして、







「はいどうぞ頼まれていた書類！！！」

「・・・・・ご苦労」
「んじゃこれで！」




さて次の予定に向かおう、とスタンディングスタートを切ろうとした時

「ちょっと待てA」と呼び止める声。
何だそれは悪魔の声なのか。ついに副長まで
私の予定を狂わすのか。






「何！？12秒で言って！」

「お前なァ、時間に厳しいのはいいが」
「12秒！」

「ッ、あーもうわかったよ！！」




数十年生きて生み出した、後で予定を調整できる絶妙な秒数、12秒。神的な数字である。






「ほら、これ。追加の書類」

「うおおおお！増えたァァア！
わかったよこの野郎殺す！」


「女が野蛮な言葉ばっか吐いてんじゃねーよ
期限は明日だ」




何たることか。やはりこの野郎は悪魔だ悪魔。
いや、まあ明日までなら許してやってもいいか

さて部屋に戻るぞ、と今度こそスタンディングスタートを切る。









「ーーーそういえば、」




総悟はちゃんと任務を全うしてるんだろうか。
今日は確か見廻りの予定だけれど。

いつもならばあそこかあそこかあそこで
サボってるが、そろそろ新たなサボリ場を
開拓している可能性がある。見つけて注意区に
加えておかなければ。


あいつがサボった仕事分により、誰か他の隊士の予定を再調整しなければならなくなる。






「全く、・・ほんとに手がかかる」




昼食の時間を少し削って総悟捜索に当てるか、
と、12秒のロスを調整すべく部屋へ急ぎながら
いつも通り問題児への対策を講じるのだった。

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