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三日月の光 ページ8

ー土方サイドー




つまり、こいつは元担任教師の頼みで
ここに来たというわけか。

ーーーだが何であれ、やはり残る疑問は







「解せねーな。・・アンタに教えられるほどの
実力があるようにゃ見えねーんだが」

「直球で失礼な奴だね」




お姉さん怒っちゃうぞ、とテキトーな棒読みを
披露した駒場Aは、ふと足を止める

そして、こちらに向けて人差し指を立てる







「ーーー土方クンは周りを伺いすぎて、たまに
踏み込みどころを逃す」

「は?」




街灯に照らされた気だるげな表情。

寒空の下で、俺は脈絡のない突然の発言に
素っ頓狂な声を上げた。





「つまり、・・君は相手の隙に気づいていても
一太刀で確実に決める事にこだわり、もっと
デカイ隙を探すために、小さな隙を見逃す癖が
あるってこと」


「ッ、何だと」
「図星でしょ」




ふふん、と大げさに鼻を鳴らした駒場A。

図星、といわれてそれ以上の反論が出なかった
ということは、・・おそらくその通りであって





「石橋を叩いて渡るってのも大事だけど
叩きすぎて割れちゃァ渡れないからね」




背伸びを一つ。そいつのかったるそうな声が
夜の暗さに溶けていく







(・・何だ、この女)




筋肉みて遊んでるようにしか見えなかったが
ーーあの様子でちゃんと観察してたというのか






「私の凄さがわかった?面倒だから
もう妙な勘ぐりはやめてね」


「・・見る目は確かなようだが、俺はまだ
認めねーからな」

「土方クンたら素直じゃないねェ」





ケラケラとやはり気の抜けた笑みを浮かべた
その女は、少なくとも只者ではないようで。






「ーーーまあ気楽にやりましょうよ」

「あんたはちと気楽すぎるんじゃねーのか」
「手厳しいな高校生」





そこで、目の前に見えてきた一軒のマンション







「また明日ね、土方クン」




どうやら家はここの一室らしく、

月の光に照らされた端正な顔を少し緩ませて
そいつはこちらに、ふらりと手を数度振った。

亀仙流→←粋な計らい



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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 3z   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - あいみさん» 遅くなりました!ありがとうございます!楽しんでいただけていれば光栄です! (2016年12月20日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
あいみ - 完結お疲れ様です (2016年12月2日 6時) (レス) id: 65b8b3fd58 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!!!土方さん、安定のカッコよさ!!続編も楽しみにしてます!!応援してますぜ!!! (2016年11月21日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - そして、剣道経験者の方もかなりいらっしゃるようで…もし「こんなこと剣道部ではしない」「こんなのありえない」等々ございましたら、ご指摘いただけると幸いでございます!宜しくお願い致します! (2016年11月19日 18時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 皆様、多くのコメント本当にありがとうございます!最近多忙でして、このようにまとめての返信になってしまい申し訳ございません!コメントには全て目を通させていただいております!ありがとうございます! (2016年11月19日 18時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月7日 20時

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