【銀魂3z】眼福！

距離 ページ43

「ーーー・・久々の生筋肉は素晴らしい」




若者のは特に引き締まってていい。
腐れ銀八とはわけが違う。

いやまあ、
あいつも歳の割にはいい筋肉だけども








「Aコーチ！今日から稽古つけてくれるって本当ですか！」

「近藤クンうるさい」





耳元でその声をきいてごらんなさい。
鼓膜が避ける。

すんません、と謝罪を入れた近藤クンは
本当に素直でいい子だ。バナナあげたい。







「ーーまあ、そうだね。下の学年中心に
ちょっと稽古つけてけてあげちゃおっかな的な
ノリでやっちゃいます」

「ノリじゃなくてちゃんとやれ」


「ちょ、なんで殴るの」






後ろから女に攻撃を仕掛ける畜生はどこのどいつだと後ろを振り向けばそれは見慣れた顔。
私の頭の上にかざされてるのは竹刀であるのは
多分手加減する気がない証拠だ。

扱いに関してもう少し考えて欲しい。
何たって私はコーチなのだから。


不満を抱きつつも、ここでそんな長文を
口にするのも億劫になり飲み込んだ。
頭をさすりつつ、部員たちに向き直れば_____








「・・え、何この距離」





何と何と、どうしたことか。

ーーー私と土方クンを置いて、皆数歩遠くへ
離れてしまっていた。


なんか前にもこんな雰囲気になった気がする
多少のデジャヴ感






「こらこら。別に無人島ごっことかやる気
ないからね。それとも何？土方クンが臭う？」

「近距離で喧嘩売るたァいい度胸だ」





だってそれ以外何を考えられると？
私が臭いとかそういうのはありえない論外。
地球が滅んでもそれはありえない。

私はいい匂いだ。ジャスミンだ。


ーーと、ここで総悟クンによりこの状況の解説が行われるらしい。






「土方さんの臭いなんざ嗅ぐのァごめんだが、
・・邪魔しちゃいけねーと思って」


「はい？」




含笑い。そろそろわかってきた。
総悟クンの本質と、その笑いの意味。







「・・テメェまだんな戯言いってやがるのか
違うっつったろ」



反論を重ねたのは土方クンである。
戯言、とは。

私の知らない事情が出てきたようで
理解するのも言及するのも面倒臭く、ここは
空気になってやり通すことに決めた直後。

「あのー、」なんて控えめな声を私にむけたのは部員の一人で。





「Aコーチと副主将は
やっぱりデキてるんですか」





・・・前にもあったな。こんな感じの質問。
再来したデジャヴ感

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