【銀魂】ポリス×ポリス

見捨てきれない ページ41

ー沖田サイドー




「女って、・・別に不思議じゃねーだろ。
敵じゃねーのか」

〈いや、どうも違うみてーで〉





土方さんのつっこんだところに、
どこか釈然としねーというか、疑っている
ような山崎の口調。

なかなか核心を言おうとしないそいつに、
土方さんが「どういうことだ」と促せば。







〈見間違い、かもしれないんですけど・・
ーーーあれ、奉行所の役人じゃないですかね〉





・・と。


ーー奉行所の、役人。そして女。









(ーーーここらの部署にいる女ってのァ、)





あいつしかいねーよな、多分。

心当たりがありすぎるというか
ほぼ確定できるそれに、ため息をつく。






(・・そこまでバカ正義もってるたァ、)




普通単身一人、しかも女が情報も少ねェ敵地に
乗り込む気になれるだろうか。ーー否

むしろ正常な判断ならば、
その気になってはいけない。








「奉行所の女だァ？あの情緒不安定が何で
んなとこにいんだよ」

「そりゃ、情緒不安定だからでしょうよ」

「不安定すぎだろ。・・ったく、面倒なことに
なってきやがった」





土方さんは、深く刻んだ眉間の皺を濃くし
ため息ついでに紫煙を吐き出して。








「山崎、敵地の情報を送れ」




予定通り粛清に向かう、と。







「女はどうすんですかィ」

「ーーあの女だって警察だぞ。下手にやられやしねェだろ。・・それに、自分で勝手に入ったんだ。こっちの知ったこっちゃねーよ」


「つめてーな土方さんは」

「一般論だ」





まあ、そうなんだろうが。

あいつだって刀を握る侍である。
自分のケツは自分で拭うべきだ。ーーが、







「・・・ま、知り合いの好(よしみ)ってことで、
タイミングが合えば俺が助けまさァ」




ーーー完全に見捨て切れないところが、
何とも俺らしくねェ。

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