暇つぶし ページ5
ー沖田サイドー
しばらくの口論が続き、これ以上やれば
本当に面倒なことになりかねねェ。
どうせでも女とは面倒な生き物であるし。
ここらで終わらそうと気合をいれる。
ーーと、
「いたいけな青少年相手に脅しですかィ。
警察呼びますよ」
「残念でした。・・ーーこちとら警察じゃ」
・・その二つの会話で、その女が同職である
ことが判明し、面喰らう。
怪訝な表情を作っていれば、女は懐が警察手帳
を取り出して。ーー俺の目の前で、
やけくそ気味に広げて見せた
(・・江角、A)
そこに書かれた名を心で繰り返し、次に再度
女へと視線を戻した。ーーあぁ、本当だ。
よく見りゃ腰に物騒なもん下げてやがらァ
「ならあんた、・・同心、ですかィ」
「そうです。地域の安全を守ってます。
この甘味屋に訪れるお客様の安息も守ります
そのためにあなたを排除します」
「俺の安息は」
「ご自分でお探しください」
女が、同心たァ、・・珍しい例もあるもんだ。
つーことは奉行所勤めのお役人様ってことか。
ならば大方、今は巡回中で、俺を見つけて
声をかけたのだろう。
「ということで、わかったら家帰れ。
畳に寝転がってそのまま孤独死を迎えろ」
「まあまあ、んなカリカリしなさんなって。
カルシウム足りてねーんじゃねーですか?」
「舐めんな。牛乳飲みまくってるわ」
「んじゃ便秘か」
「あんたデリカシーどっかで落としてきた?」
不愉快そうに眉を寄せるその女、ーー江角A。
強気で短気なこの女に、なぜか興味がわいた
のは、単純に俺の趣味的思考が働いたせいか。
(ーーーこりゃあ、調教しがいがある)
休日を持て余していた俺にとって、
思わぬ暇つぶしが現れたもんでィ。
内心ニヤリと笑みを浮かべながら、俺は
青筋がうかがえるそいつに声をかける。
「ちょいとお話しやせんかィ。・・同職同士
仲良く団子でも食いながら」
「は?・・ーーーど、同職ゥゥウ!?」
思った通り、どうやらひどく衝撃を
受けたらしい江角Aの反応に、
今度は実際に、笑みを口元に浮かべた。
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シュシュ☆☆(プロフ) - 雫井さん» ありがとうございます!頑張ります! (2016年10月1日 9時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
雫井(プロフ) - シュシュ☆☆さん» こちらこそありがとうございました!凄いわかりやすくて、とても参考になりました!!更新頑張って下さい!応援してます!! (2016年9月30日 14時) (レス) id: 5cdce68500 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 雫井さん» いろいろ聞いていただけて嬉しいです!また何かあればご所望ください! (2016年9月30日 8時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 雫井さん» 1話分は…そうですね。早い時は15分くらいですけど、じっくり考えなきゃならない細かい話や、シリアスな話には20分〜30分使うときもあります! (2016年9月30日 8時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 雫井さん» メモ帳…も使わないです!行き当たりばったりなところがあるので、途中で変な設定加えて矛盾しちゃったり、ラストが最初考えてたのとは違うものになったり…何てよくあります。笑 (2016年9月30日 8時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月23日 16時