【銀魂】ポリス×ポリス

勝ちをもらう ページ39

「で？どうなんです？
少しくらい好きなんじゃないんですか？」

「しつこい。切腹じゃなくて斬首刑にするよ」

「あ、死ぬのは確定なんですね」




見廻りに出たのは、夕方である。

まだ今朝の話題を引きずってるあたり、やはり
隣を歩くこいつはチェリーだ。







「素直になったらいいじゃないっすか〜！
姐さん美人なんですし！自信持って！」

「何様よアンタ」

「女として85点は固いですよ！」
「とてつもなく微妙なんだけど！？」




85点とはお前基準なのか。それなら殺したい。
チェリーのくせに。



まあそれはおいておいて、だ。
今は雑談の時間ではない。集中集中。ーーと









(ーーー、あれは)





咄嗟に止めた足。反射的に部下1号を引っ張り
近くの路地裏に身を潜めた。






「いっ、痛ェ」「ーーしっ！」


どうやら落としどころが悪かったらしく
豪快に尻餅をついた部下を制して。

その路地裏から鋭い目を向ける先には、
大柄の男が一人。








(・・・あの男は、確か)





確か、ーーあの日。沖田と書庫を漁った日に
見た、お尋ね者リストの中にあった顔では
なかったか。


派手な金髪を揺らすそいつが、悠々と歩いて
いく姿を目にして。・・そして、そいつの腰に
さげてある私たちに馴染み深いソレを見て
疑いを確信に変えて、





「あんた、先帰ってて」



尻もちの痛みからやっと復帰した部下に
静かにそう告げた





「へ？姐さん？何言って、」
「あんたこの前渡した始末書今日までだよ」

「・・ハイ帰ります仕上げます！」




普段から期限守るように躾けてあってよかった
と、どうでもいいことに安堵しつつ


一人になって、息をついた。







(にしても、ーーーこっからどうしようって
いうのさ、私)



ひとまずうるさくて足手まとい確実の部下は
帰したとして、

ノープラン。・・ただ、途端に浮かんだ考えは
あいつを逃してはいけないというものだ。





(ーーーそれに、)





こんな時に脳裏によぎるのは真選組メンツ。
勿論いい意味でよぎったのではない。

ただ、今でも変わらず真選組を敵と認識してる
私としては、あんな連中に全てを任せられないということだ。それにこれ以上奴らに手柄を
渡すなんてのは、個人的にむかつくし。









「・・・とりあえず追うしかない」






今日こそは、ーー勝ちをもらうぞ、真選組

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