【銀魂】ポリス×ポリス

優しさ ページ4

ー沖田サイドー



現在、久々の非番であるが、屯所でブラブラ
するのも、土方コノヤローに何か仕掛けるのも
何だか普段勤務時と変わらねーな、と思えば
気が進まず。


とにかく外へ繰り出したはいいが、
結局、特にやることをみつけられずにいた。





「ーー眠ィ」



綺麗に晴れ渡った空に、ぼけっと目線を這わし
甘味屋の店先に設置された長椅子に寝転がった

たっぷり寝たはずであるが、やはり陽気の
せいだろうか。それとも日頃から身についた
昼寝癖のせいか。・・瞼が重い。


だるい体を動かしアイマスクをつけたところで
いざ本格的に睡眠へと突入しようとした矢先。







「ーーもしもしお兄さん、ちょっといい？」





低く落ち着いた、・・そしてどこか強い調子を
感じさせる女の声が、ふってきた。


ナンパか、それとも人違いか。
・・どっちにせよ、






ーーーあぁ、面倒臭ェな



即座に浮かんだ単純で端的な感想に身を任せ
無視を貫くことにした。・・のだが、






「おーい、聞こえてるよね？無視はよくないよ
起きろ起きろー」

「ぃがっ！？」




ゆさゆさと割と強めに体を振られ、その勢いに
任せ、ーー頭がガコンと、椅子の木板に
衝突した。







「あ・・はは。ごめんごめん。・・大丈夫？」




そこで初めて、
睨みついでにその姿を目に収めた。


すらりとした体に、ほどよい筋肉をつけた
清潔そうな女が1人。苦笑とともにこちらを
見下ろしていた。






「いってーな。・・突然何すんですかィ」

「だから謝ったでしょ。・・って、あ！
ーーーそれよりあんたねェ！！」




だめでしょーが！、と。・・眉を吊り上げ
強い口調でたしなめるその女。

俺はといえば、そいつに何をした覚えもなく
呆然する以外リアクションできず。






「ーーー店先の椅子占領して堂々と昼寝って
どういう神経してるの！？他のお客さんの
迷惑じゃないか！」





どうやら、俺が長椅子を占領していることを
注意しているらしい。若者に片っ端から文句
言いたがるババアかこの女。・・いや、見た所
まだ若そうだが。


ーー面倒なのに絡まれちまったな、こりゃあ。








「・・あー大丈夫でさァ。皆さん優しいんで
俺に寝床を提供してくれた気がする」

「気がするだけでしょ、勘違いだそれは」


「何でィ。あんたは皆さんの優しさを
疑ってるんですかィ」

「私が疑ってんのはあんたの神経！」




いいからどけ！、と。
だんだん口悪くなってねーかこの女。

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