【銀魂】ポリス×ポリス

困り果てた ページ20

ほとほと困り果てていた。
おそらく、今年に入ってこんなに困ったことは
なかったと思う、多分。



もう一度資料を見て、首をかしげる私。








「えっと、・・志村妙さん」

「はい、何でしょう」

「つかぬ事をお聴きしますが」




ちらり。ーー見やった先にいるのは、美人に
分類されるであろう目鼻立の整ったその人。

決して・・決してそんなことはないだろうけど
一応確認である。






「・・・・・・まさかあなたもゴリ、」
「ーーお役人さん？」
「スミマセンごめんなさい冗談です」





きょ、強力な殺意を感じたぞ。

19年間生きてきて、ここまで危機察知能力が
すぐさま起動したのは初めてである。つまり
この人は今世紀最大に危険である。


流れ出た冷や汗を感じていた時、
・・その部屋の扉が突然豪快に開かれて。









「ーーーお、お妙さん！ゴリラにストーカー
されてるって本当ですか！？どこですか！？
安心してくださいもう大丈夫！この近藤勲が
24時間厳戒態勢でお守りす・・ごぶほ！」

「お前だよゴリラ死にさらせェェェエ！」









・・・あぁ、何が何だか。

突然現れた男と、突然殴りかかる志村さん。
かなり豪快に拳をめり込ませたであろうその男
は、障子もろとも吹っ飛んでいき。







「早く牢獄にぶち込んじゃってください。
これじゃあ怖くて夜も安眠できないわ」

「私も今日安眠できそうにないです」




今目の前で起きた壮絶なこの光景に
一晩中うなされそうだ。


ーーーと、いうかである。







「え、・・・さっきの人がストーカー？」

「ええ、そうです」



「ストーカーにしてはアクティブですね」

「ゴリラですから」
「・・関係あります？」




だってストーカーって、陰湿かつ目立たない
イメージだったから。こんなにオープンに
こられたらどうしていいかわからない。








「・・・まあひとまず、」



逮捕、と手錠をかけて終了。

どっちかといえば、志村さんの方が現行犯に
かんじなくもないんですけれどね。

天も神も→←ゴリラ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す