【銀魂】ポリス×ポリス

世も末 ページ11

そこで聞こえた第二の声は、私の脳内で
要注意人物に設定されたその男、ーー沖田総悟のものであることはすぐにわかり。





「よお江角A。今日もいい天気だねィ」

「何でそんな平和そうな挨拶できるのアンタ。
おのれの足元を見てみろ」

「・・・おっとこりゃいけねェや」






そこでやっと現状に気づいたらしきそいつ。

以前は袴を着こなしていたその姿は、よく新聞
で見かける黒光りの隊服を纏っており。
・・似合ってるとか死ねよ







「何だ総悟。この女知り合いか」

「土方さん、変な勘ぐりはナシですぜ。
ただの顔見知りでさァ」



その偉そうな瞳孔と話し出したそいつ。
いやまって。こいつら何でこんな緊張感ないの


ーーそれに、あれ？真選組の土方って確か、









(・・・こいつ真選組副局長ォオオォオ！？)




こんっな偉そうな奴が？そりゃ言われるわ
チンピラって言われるわ。世間正しい世間万歳



紫煙をぷかぷかと漂わせ、ポケットから手を
出そうとしないその男が、あの鬼の副長？

荒くれ者が集まった真選組をまとめ上げた
真選組の頭脳と呼ばれてる、あの・・、






「ーーーなんか、ものっそい期待はずれ」
「オイ何でこっち見て言ってんだコラ」



ほらね。もうチンピラじゃん。

常識人かと思ってた。てっきり、メガネかけた
くそまじめなガリ勉っぽい人かと。


もう一度言おう、チンピラじゃん。





(・・真選組って、ロクなのいない)






「土方さん、どうしやすこの仏さん。状態が
状態ですし、身元確認も手こずりそうでさァ」





聞けば沖田も幹部クラスだと聞くし、
副局長がこれで幹部があいつ。ーーうん

局長がきっとすごいんだろうなあ。



ーーっていけない！仕事中！






「あーっと、身元確認のほうは奉行所で
引き受けるんで」

「あぁ、頼む。凶器の特定と目撃情報の収集も
そっちに任せる」

「・・・ハイハイ。喜ンデ！」




最後の語尾に怒りマークがついちゃうことは
どうか見逃してほしい。

初めて会ったにしてはちょいと図々しすぎるって言いますか何といいますか。






「おい、・・・あの女大丈夫なのか？
情緒不安定じゃねーか」

「はあ、前会った時もそうだったんで、あれが
通常なんじゃねーんですか？」

「・・警察があれじゃ、世も末だな」




そんな会話は全て耳に収めて。
危うく今度は手帳を握りつぶすところだった






(・・・・・お前らに言われたくないわ！)

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