【銀魂】生き様。

形式的で残酷で ページ4

足元には、あまたの死体が転がり





．






鉄くさい血の匂いが充満する


薄暗い廃墟





．





．






「ひ…ひいっ…！」





．





その端には、今回の標的






私を脅威と認識したのか、
情けない声をあげ、小さく縮こまっている





.





．





．








「・・・この人たち、今日のために
護衛として雇ったの？」







．






すでに動かなくなったそれを指して尋ねたが



標的は震えるのみ。






．





．






「・・・暗殺者はね、目撃者はすべて
消してしまうの。もちろん、標的含め」






．






この標的である男だって

罪なんてない。







．









・・・ただ、偉い人の反感を買っただけ。






．






．






そんなくだらない理由でまた、
罪のない命が消えることになる






．







．







・・・私の手によって。






.





．






「助けてっ……ください…」






．






．






命乞いなどに、私達のような者の仕事を
止める力などあるわけがなく。






．






．






泣きじゃくる標的に、





いつも通り…








形式的に…








．







刀を振り上げる






．






．








「ひぃっ…！」






．






．






怯え、慌てふためくのは

・・・そりゃ、死にたくないからよね






.






．







ーーーーごめんなさい・・・ーーーー






．






無意識に、小さくもれたその言葉は







．






．






男の最後の悲鳴に消える






．






．






．






「ちょっとまってもらえるか？」






．






．






……振り下ろそうとした手は、

空中でぴたりととまった





．






．






「その爺さん、俺の依頼人なんだわ





．





…護衛対象でな。殺されちゃァ困る」






．






．







そんな呑気な声をあげるその男は






．






少し開かれた扉の隙間からもれる、

綺麗な月光に照らされて立っていた






．






．






・・・まるで、光の中から現れたような

そんな雰囲気を、纏ってーーー

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