落し物 ページ36
「あーうまかった」
「帰ったら仕事の続きしろよ」
レストランを出て少し。
私は土方さんと屯所へと足を進めていた。
あ、ちなみに沖田君はトイレに行くフリを
して、どうやら逃げ出した様子。おそらく
このままでは仕事に強制送還されるのを
危惧したためだろう。
「お前にはもう絶対ェ奢らねェからな。
無遠慮に特上ステーキなんざ頼みやがって」
「メニューに載ってたんだもん」
「何が "もん" だ。
かわいくねーっつってんだろ」
そして、まあ土方さんはお怒りの様子。
・・・・・あ、それはいつものことか。
勝手についてきたのは私だけれど、
女の子一人の食事分くらい、スマートに
払ってほしい。
ふと目線をずらすと、その人がさっき
レストランの会計時に出した財布が、
ちらりとポケットから覗いていた。
「・・・・・土方さんの財布、厚そうですね」
「狙うなゲス女」
おっとばれたか。
残念ながら、お財布ちゃんはすぐに土方さんに
よって胸ポケットへと移動させられた。
「何たる仕打ち!?
私は財布がほしいだけなのに!」
「それ、充分仕打ち受けるに値する罪だろ」
「何言ってん・・・・あれ」
そこで、私の視線は土方さんの財布から
自然に道端へと移されたのだ。
「あ?何だ。札束でも落ちてるか」
「・・いや、札束じゃないんですけど」
それに近い?・・近くはないか。
とにかく、関連深いものが。
「ーーー落し物、拾いました」
なんと、使い古された二つ折りの財布が、
道端に転がっていた。
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シュシュ☆☆(プロフ) - ゆゆのんさん» ありがとうございます!がんばります! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!今日中にUPできればと思います! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆのん - 続編、頑張ってください!(ノ・ω・)ノオオオォォォ-! (2016年8月14日 15時) (レス) id: f6bd8ab27a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 続編、おめでとうございますウウウウウ!! これからも頑張って下さい! (2016年8月14日 13時) (レス) id: 69804cea58 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 真結さん» ありがとうございます!最後まで突っ走りたいと思います! (2016年8月14日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月31日 16時