気が迷った ページ24
眠れなかった私は、何かお腹に物を入れれば
眠気が増すのでは、という根拠もない
簡易な考えで、厨房にある冷蔵庫を目指して
向かっていたわけだ。
その道中で、誰かの足音を聞きつけた先で
この人が悲鳴をあげたのだ。
ずいぶん驚いているようだが、夜中にあんな
ヒステリックな悲鳴聞かされたのだから
私だって驚いた。
「・・・んだ、お前かよ」
「あ、もしやビビりました?」
「はああ!?ふざけんな!
びび、ビビってなんかねーよ!!」
「ビビったんですね」
あれれれ。もしや鬼の副長様は
ビビリ癖をおもちでございましたか。
あるいは、暗い中で脅かされる・・所謂
ホラー系が苦手とか。
実際、私の顔を見て心底安堵したような表情を
見せていたし。
「いい弱みを握りました。お金に困った時に
提示させてもらいますね!」
「本当性格どうなってんだテメェ・・」
「ご想像にお任せします♡」
言っとくけどビビってねーからな、と
此の期に及んでまだ強がる土方さん。
なら何で私の後ろを歩いているの。
「つかテメェ、一人で夜中屯所内歩き回るな。
襲われてェのか」
なんて声が後ろから飛び込んでくる。
「・・・え、襲いたいんですか?」
「俺はお前を襲いたいとは微塵も思わねェ」
まあ確かに、真選組とは男所帯である。
普段の様子を見ていると、女に満足してる人は
少なそうだし。
そりゃあ危ないと言われれば否定はできない
「だって眠れないんですもん。雷うるさい」
「それに関しちゃ同感だな」
「沖田君とか近藤さんとか、よく眠れますね」
「鈍いんだろ」
あぁ、そうなのかも。
いや沖田君は鋭そうだけど。
他愛もない会話・・この人とそんなことをする
なんて思ってもみなかったけれど、してみると
案外このそっけない感じというか、変に
踏み込んでこないところというか、
(ーーーーー悪くないな)
・・・って!何考えてんだ私
だめだめ。一瞬気が迷った。
この男は、顔は異様に良いけれど
ヘビースモーカーでマヨネーズを飲み物と
勘違いしている変な野郎なのだ。
目の前に迫った厨房の扉を、やけくそに開いた
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シュシュ☆☆(プロフ) - ゆゆのんさん» ありがとうございます!がんばります! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!今日中にUPできればと思います! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆのん - 続編、頑張ってください!(ノ・ω・)ノオオオォォォ-! (2016年8月14日 15時) (レス) id: f6bd8ab27a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 続編、おめでとうございますウウウウウ!! これからも頑張って下さい! (2016年8月14日 13時) (レス) id: 69804cea58 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 真結さん» ありがとうございます!最後まで突っ走りたいと思います! (2016年8月14日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月31日 16時