困らせる ページ16
「ということで、治るまで待ってください」
「気合いでどうにかなるだろ。立て」
「鬼なんですかあなたは!?」
「黙れ女狐」
今立ったらどうなるか。
もう息すらできないだろう。
それほどに状況は深刻だ。
何せ約十時間、私は正座を続けていたわけ
なのだから。
「・・以前の職場は畳だったんです。そこに
座布団敷いてたら特に問題なかったんです。
でもこのパイプ椅子・・・固いんですよ!」
「んなこと知るか!!
パイプ椅子の用途無視したテメェが
悪ィんだろーが!」
「うるさいです。つべこべ言わずに慰謝料
払ってください」
「テメェがうるせーよ!」
話がわからない人だまったく。
とはいえ、どれだけ痺れてるんだろう。
全然マシになる気がしない。
試しにちょいと足を触ってみると声にならない
苦しみが体を駆け巡った。
「し、しぬ・・三途の川が・・」
「オイ、まだか」
「まだです。今まさに奪衣婆が私の服を
剥ぎ取ろうとしてます」
「何が見えてんだよ・・」
「三途の川って渡り運賃入りますかね・・」
「間違いなく地獄行きだなお前」
堕ちるとしたら金の亡者を罰する的なあれだ、
とかなんとか一人でつぶやいている。
失礼な人だ。
.
(ーーーーあ、)
そうこうしているうちに、治った。
まだじんわり痺れてはいるけど、
動かせる程度には回復した。
奪衣婆も消えた。
いやしかし、この事態に土方さんは
気づいていない様子。・・これはつまり
(・・・せっかくだし、もう少し困らせて
やろうじゃないの)
「アーキツイチョー痺レテル」
そして私は、あたかも痺れているかのような
演技を始めたのだった。
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シュシュ☆☆(プロフ) - ゆゆのんさん» ありがとうございます!がんばります! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!今日中にUPできればと思います! (2016年8月15日 7時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆのん - 続編、頑張ってください!(ノ・ω・)ノオオオォォォ-! (2016年8月14日 15時) (レス) id: f6bd8ab27a (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 続編、おめでとうございますウウウウウ!! これからも頑張って下さい! (2016年8月14日 13時) (レス) id: 69804cea58 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 真結さん» ありがとうございます!最後まで突っ走りたいと思います! (2016年8月14日 10時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月31日 16時