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イルカショーも終盤に
さしかかる頃だが、
ボールやフラフープを使うパフォーマンスなど
意外にも、通常のショーと変わらない
ものがずっと続いている。
私はというと、普通に楽しんでいた。
「ーーーみてください土方さん!!
イルカがボールもってますよ!可愛い!」
「・・・・ああ」
土方さんもクールに座っているが、
ちゃんとイルカをみて時たま目を見開いている
これなら平和に終わりそうだ。
いい思い出になりそうだ、ともう一度
可愛いイルカに目を向けた時。
.
〈ではカップルのみなさーん!!準備は
いいですかー?〉
「「「はーーーーい」」」
〈それでは!今回のメインになります!
イルカたちが作るハートのドルフィンリングで
皆さんの永遠の愛を祈りましょう!〉
目が点になってる私たちは置き去りに、
お姉さんの素敵な声が会場に響き渡る。
〈ーーーそれでは皆さん!リングができた
と同時に、誓いのキスを!〉
当たり前のように発せられたその言葉は
私たちから思考を奪うには十分で。
.
「土方さん・・・」
「ああ」
逃げ出したい、と思ったのは言うまでもない。
いつもは何でもクールにこなす土方さんも、
今回ばかりは青ざめている。
(無理無理無理・・!!)
いや、土方さんとキスするのはだ、大歓迎
ですけども!そうじゃなくて。
でもこんな公共の場ではしたないというか。
何より照れる。
「ひ、土方さんトイレ!トイレ行きますか!」
顔は真っ赤だろうし、心臓も荒々しい。
頭は回らず、咄嗟にそう提案した。
そんな私をちらりとみた土方さんは、
小さく息をつく。
「・・・いや、必要ねェ」
「えッ」
そして、静かにそう返答した。
「え、でもこのままじゃ・・ーーー」
〈はーい!ではいきますよー!よく見ててくださいね〜〉
ぴっ、と小さく聞こえた笛の音。
私の肩が、それにあわせて小さく揺れる。
あわてて彼に目を向けてみるけれど、心中は
読めず。・・心なしか少し落ち着いて見えた
ーーー二匹のイルカによって作られたリングが
目の端に映り、・・左右のカップルの距離が
縮まって。
.
「ひ、土方さ・・ーーーんんッ」
・・次の瞬間、
そこまで無言だったその人の手によって
私の後頭部が引き寄せられた。
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わー - 凄く面白い作品で本編が終わるとかも短編集が終わる時も、もっと見たいという名残惜しい気持ちでいっぱいでした。土方さんだけに関わらず作品に出てくる全てのキャラと主人公の関係が大好きでした!このコメントを読まれるか分かりませんがお疲れ様でした!また読みます (2022年8月18日 23時) (レス) id: eba973b108 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 自分なりのミニマム最終回の続きやってみました (2018年8月11日 12時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - シュシュちゃんの作品はとても好きなのでこれからいっき見してみようと思います! (2018年8月11日 12時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 考えた内容としては沖田が2人の話聞いちゃって周りに沖田のせいでバレちゃって慌てていた所に久しぶりに近藤さん達に再会する。兄との会話は思いつきませんでした。私では力不足なので分からない事が多くて・・・大丈夫ですかね?出来たら返信お待ちしています。 (2018年8月11日 12時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 恥ずかしながら戻ってきてしまいました。とてもお久しぶりです。あれから自分なりに考えたのですが主ちゃんが19才でプロポーズを受けるのって早いですかね?後、ザキと終兄さんとの掛け合いもやってみました! 続く (2018年8月11日 12時) (レス) id: cbdaf79d75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年3月31日 16時