【銀魂3z】頭のネジ、落ちてませんか？

気の迷い ページ17

でっけェ音とともに

花火がいくつも空にあがる




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「…へえ…意外と綺麗だねィ」






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改めて考えてみれば
たまにはみてもいいかなと思えてくる





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「そうでしょ」






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いつもどおりの無表情ではあるが

いつもより少し、




表情が緩んでいる……気がする






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「……眠たいですね」





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おやすみなさい、と呟きつつ、

屋上に大の字に寝転んでいるそいつに、






少し強めの風がふく







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「おい、パンツみえても
しんねーぜ」



「大丈夫です。
ちゃんとパジャマはいてますから」




「……大丈夫じゃねーよ
ある意味とんでもねェ失態さらしてんだろーが」






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…まあよくあるけど。
寝ぼけてパジャマの上からズボンはいちまうこと。





…いや、別に俺の話じゃなくて。





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「沖田君も寝転がってみたらどうですか

頭の上にちょうど花火があがって綺麗です」






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そういうそいつの言葉に、なぜか素直に従った






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寝転がってみれば、花火に混じって輝く星が見える






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「へえ…」






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屋上ってのァ、サボり以外にも
使い道があんだねィ





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「ね？素敵でしょう」






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右を向けば、意外と整った奴の顔が
近くにあった






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「…っ……





そうだな」






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それが何気に気恥ずかしくて
顔を即座に反対方向に向けてみたり。






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「…毎年独りで見てたから




…今年は楽しいです」





「…毎年誰か誘えばよかっただろィ」






「私、友達いませんから」






「………あ、そう」







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チャイナは？と聞けば







「神楽ちゃんは店の物全部食すことに
忙しいみたいですから」






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…と返された






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…それが忙しいといえるのか
それともただただ
食い意地がはった営業妨害なのか





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……ぶっちゃけ後者じゃねーの？






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「確かに、俺も今年は
楽しかったかもしんねェな」






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普通じゃないコイツといることで、
この時間が少し特別に思えてくる。






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…とまあ…こんな風に考えちまうのも

こいつに一瞬ドキリとしたのも






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全部全部、士気のせいでおこった

気の迷いだろう。

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