【銀魂】先天性ブラックシンドローム

面白そう ページ8

チャイナ少女は友達の家へ。メガネ君は実家に
帰ったらしく、今は不本意にもこの半分死んだ
ような男と二人きり







「ねえ銀太、一個聞いていい？」
「誰が銀太だ」

「ねえ銀吉、一個聞いていい？」
「お前わざとだろ」



で、何だよ、と諦めたらしいその人のため息





「お仕事はいつ来るの？」

「・・・まあ、そのうち」
「そのうちっていつ？」

「そ、そのうちはそのうちだよ」





ハァー、と大げさなため息を吐き出せば
銀時さんとやらは青筋を浮かばせる。







「ーーーあのなあ、いいかテメェ。さっきから
人んちのキッチン爆薬庫にしてくれるわ人の
名前間違えるわ好き勝手してくれてるがな」

「なーに喧嘩？上等よ」





ソファから立ち上がった私のそばで
至近距離から見下ろされ、自分が自然と
見上げる形になっているということに、

・・なんともわけのわからないイラつきに
襲われる






「・・・私を見下すなんていい度胸じゃない」

「仕方ねーじゃん。お前の背丈じゃ
どう頑張っても俺が見下す形になんだろ」

「そんなに死に急ぎたいの？」



ぐりぐりとバカにされたように
頭を撫でられてしまい。

その手を払いのけ、ふんと鼻を鳴らす






「本当ならみじん切りにしてやりたい
くらいだけれど、生憎出刃包丁を研ぎ忘れて
いたから。今日は勘弁してあげるわ」

「出刃包丁研ぐってお前ヤマンバ？」

「誰がヤマンバよ爆発天パ」
「爆発してねーよ！！」






その程度の会話の中
あらためてその男を観察してみる。

・・・それにしても、







(おかしいわね、)






「・・・・どうみても普通の腐った人間
なのだけれど」

「んだと！？腹ん中腐敗してんのは
テメェの方だろ！」




・・私の言い合いに引けを取らないなんて。

私が押されているということは断じてないけど
ここまで動じない奴は初めてだ。

壁にヘアピンぶっ刺してやるところまでいって
私に服従を誓わないとは。








(・・・この男、侮れないわね)







「ーーーねえ銀時さんとやら」

「あ？」




「・・・仕方ないから、私も万事屋の仕事
手伝ってあげる」








面白そうじゃない。・・ーーー坂田銀時

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