平和の中で ページ39
「・・平和っていいわね」
「何アンパンマンみてーなこと言ってんの」
甘味屋で団子を頬張りながら、
晴天の空を見上げる。
「失礼ね。私はあんなに顔デカくないわよ」
「そこじゃねーだろ！」
「頭が餡でできてるのは貴方でしょ」
「んだと！？」
銀時さんの手にある、
こんもりと餡の盛られた団子をみれば、
そう考えられなくもないじゃないか。
「ーーーてか、何でまた銀時さんが
私の散歩についてきてるの」
冷めかけたお茶をすすりながら、
そんなことを問いかけてみる。
大体、私は一人で散歩するのが好きなのだ。
なぜこいつは私の隣で悠々と団子を食べている
「ーーーまあいいじゃねェか。たまにゃテメェ
とサシで話すってのも」
「・・何よそれ。おかしな人」
いつもより穏やかなその人の目が、
まっすぐ先を捉える。どこか真剣味を含んだ
それに、不覚にも私の心臓は音を響かせる。
(ーーーそうだった。私はこの人のこと、)
・・・好きなんだった、男として。私は。
風が吹くたびに揺れる銀髪を、
ふとすくい上げたくなる衝動に駆られる。
「ーーーッ、・・・なんだよ」
「ふふ、・・別になんとなく」
そして、気持ちのままに一房すくいあげれば、
くるりとひねくれた髪先が私の指先をくすぐる
「ちょっとやめてくんない。ハゲるから」
「どうせならむしってあげましょうか」
「遠慮しときますぅー！！」
不機嫌そうに、鬱陶しいとでもいいたげな
口調を受けながら。
「ーーー銀時さん、・・何で耳赤いの？」
「は！？いや、赤くなってねーし！」
自分のことを大きく語っておいて、
結局この人も経験薄というわけか。
ウブってことか。
そんなことにさえ嬉しさを覚えてしまう。
(ーーーーー・・やばいわね)
事件の日から、明らかに急ピッチで
この人に惹かれていく。
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シュシュ(プロフ) - ポキポキポッキーさん» コメントありがとうございます！前途多難ですね…ほんとに笑 温かく見守っていただければ嬉しいです！ (2015年12月20日 20時) (
レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ポキポキポッキー(プロフ) - 続編おめでとうございます！ついにくっつきましたが前途多難そうですね(笑)続編でも頑張ってください、応援しています！ (2015年12月18日 0時) (レス) id: 2f2cad61da (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ハイデマリーさん» コメントありがとうございます！どうしても他キャラの小説なのに沖田さんを絡ませてしまう私…。喜んでいただける方がいらっしゃると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます！風変わりな夢主ちゃん、温かく見守っていただければと思います！ (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ハイデマリー(プロフ) - 沖田さんが出てきた(*´∀｀*)ｷｬｰ 銀さんオチなのに沖田さんに反応してしまう自分…(笑) やっぱり面白いです(*´-`)テスト期間なのに読んでしまうくらい!!!← (2015年12月12日 12時) (レス) id: e0258c611f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ
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作成日時：2015年12月5日 10時
