波打 ページ35
「ーーー出てきやがれ」
思い出に浸っていた私は、
銀時さんの鋭い一言で我に返った
「そこにいるのはわかってんだよ」
ふと見渡してみれば、私たちはひと気のない
路地にぽつりと。
これは、この件に決着をつけるための
彼の計らいだろうか。
・・やがて四人ほどの男が顔を出した。
その中の数人は哀れむような目をこちらに
向けている。
「ーーーあんたも気をつけた方がいい。
その女に騙されてるぞ」
「そうだ！あんたのために言ってんだ！
俺たちだって騙されたんだぞ！」
そうだそうだ、と同調する声が重なる。
私も自然と眉をひそめる。
その中で、・・・銀時さんは平然と鼻に指を
突っ込んでいた
「ーーー心配されなくとも、俺ァこのクソ女の
本性なんざとっくに知ってんだよ。
俺を誰だと思ってんだ」
「「「「いや知らねーよ！」」」」
こんな状況でこの人の精神には呆れてしまう
その中で、"この人と一緒でよかった"と
少しの安堵を感じてしまっていることが
ひどく腹立たしいが。
「・・・こんな女になんざ毛ほども興味ねェ。
俺が金投資するのはジャンプと甘味と
いちご牛乳だけだコノヤロー」
言ってることはただのクズニート。
男たちは唖然と口を開けている。
しばらくして、ハッと我に返ったらしき一人が
口を開いた
「と、とにかく、あんたのことは知らねーよ！
水谷Aをこっちに渡せ！」
「水谷？こいつ品山Aだろ？」
「は？北島じゃねーの？」
「いや今田だろ！」
突然始まった四人の中で始まった争いは、
おそらく解決することはない。
「・・・随分大勢いるんだなA」
「特定できないように偽名使いまくってたの」
男たちの攻防は続き、
このままでは埒が明かないと思われ始めた頃
「ーーーそろそろ終いにしよーや」
銀時さんの気だるげな声が響き
それに合わせ、攻防がピタリと止んだ。
「ーーーさっきもいった通り、俺ァこいつ程度
の女に騙されるような馬鹿じゃねェ」
むかっと怒りが湧いてきて、
一度そいつの足を踏んづけてやった。
睨みを利かせるそいつは、
舌打ちの後、話を続ける
「つまり、・・こいつが俺のところにいる限り
惨劇なんざ起きねェってこった」
自信ありげにつり上がった口端は、
ーーー・・私の心臓に、謎の波打を与えた
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シュシュ(プロフ) - ポキポキポッキーさん» コメントありがとうございます！前途多難ですね…ほんとに笑 温かく見守っていただければ嬉しいです！ (2015年12月20日 20時) (
レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ポキポキポッキー(プロフ) - 続編おめでとうございます！ついにくっつきましたが前途多難そうですね(笑)続編でも頑張ってください、応援しています！ (2015年12月18日 0時) (レス) id: 2f2cad61da (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ハイデマリーさん» コメントありがとうございます！どうしても他キャラの小説なのに沖田さんを絡ませてしまう私…。喜んでいただける方がいらっしゃると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます！風変わりな夢主ちゃん、温かく見守っていただければと思います！ (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ハイデマリー(プロフ) - 沖田さんが出てきた(*´∀｀*)ｷｬｰ 銀さんオチなのに沖田さんに反応してしまう自分…(笑) やっぱり面白いです(*´-`)テスト期間なのに読んでしまうくらい!!!← (2015年12月12日 12時) (レス) id: e0258c611f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ
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作成日時：2015年12月5日 10時
