【銀魂】先天性ブラックシンドローム

元凶は ページ31

ー銀時サイドー





「ーーーあの、何でここにいるの」
「その前に、何か俺に言うことあるだろ」






低い声と殺気で脅せば、
男は簡単に怯みを見せた。

緩んだ隙を狙い、逃げてきた公園のベンチで
ひと息ついて。







「・・・・・・・どうもありがとう」





不服そうなそいつから紡がれた一言は
ーーーなぜか少しこそばゆい






「わかりゃいいんだよ」

「早くくたばらないかしらこの天パ」
「聞こえてんだよコラ」




Aの横に腰を下ろせば、
距離を取られてしまう。・・何それ地味に傷つく








「で、・・知り合いか、あの野郎は」

「・・・んー、さあ？」
「シラ切るなバカ女」




軽く頭を小突けば、全力で睨まれる。
そして、観念したように息をついたそいつは。








.









「ーーー・・あの男・・・以前私が
貢がせまくったうちの一人だったらどうする」







そして、笑顔でさらりと発言。
俺はと言えば、ガチリと固まった








「・・・・・・冗談だろ？」

「ふふ、自慢じゃないけれど、
私のギャグセンスは壊滅的なの」





これがギャグなら笑えねーよマジで、と
引きつる笑いを貼り付けて。


・・・貢がせまくった？つまりこいつ何？









「言葉のままの意味よ。
よかったわね。知りたがってた私の素性が
少し明らかになったじゃない」

「おかげで言い知れぬ殺意が沸いてる」




いつまでもへらりと笑みを浮かべるこいつを
いい加減アマゾン川に捨て置きたい気分だ


いまだ飲み込めない状況に、呆れて声も
出せなくなっていれば。









「ーーーというか、銀時さんこそなぜ
あんなところにいたの？ストーカー？」

「誰がテメェみてェなメスゴリラ
ストーキングするか」




とりあえず、
こいつを追いかけていた理由というのは。








「・・・あいつだけじゃなかったぞ、
お前のこと付けてたの」

「え？」





こいつが散歩にいくと外に出た姿の後ろに
妙な影がついていた。

万事屋の窓からみたものだったから
不確かではあったが。







「ざっと見て二、三人。何事かと思って付けて
みりゃ、・・結局元凶はテメェかよ」





思い返せば、大きなため息しかでない。

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