【銀魂】先天性ブラックシンドローム

最悪の再会 ページ30

いつも通りの空の下

今日は多少雨が振り付けてはくるが、
それはそれで別に構わない







「さて、どこのスーパーが安かったかしら」





普段ならば、私が買い物にいくなど断じて
ないのだが、先日のケーキ対決で負けて
しまったのだから仕方が無い。

にやけながら私に命ずるあのクソ男の顔が
頭に浮かぶ。







(・・あいつもアブノーマルだわ、絶対)




危険ね、これから少しずつ誰が一番上なのか
教えこんでいかないと。







.







.







「ーーー捜したぞ、・・水谷A」

「・・・は？」






一気に現実に引き戻される。

水谷Aとは同名の誰かだろうか。
・・否。目の前で笑うそいつの目線は
こちらに向いている。


ーーそして何より、その男には見覚えがあった






「どちら様かしら。それに私の名は安西A
です。誰かと勘違いなさってません？」

「いや、そんなわけねェ。忘れねーよ」







あくまで忘れたということで話を進めて
行こうと思ったのだけれど。


怪しい笑みを浮かべ続けるその男に、
一気に悪寒が走る。









「悪いけど、買い物を頼まれているの。
ナンパならまた今度にしてちょうだい」

「誰がナンパだクソアマ！」





・・・あらあら。
これは随分とお怒りの様子。






「ーーーとにかく、こんな街中じゃ何も
できねーからな。一緒に来やがれ」

「は？ちょ、」





大きな掌に、手首を捕らえられてしまう。
有無を言わさず強くひっぱるそれに軽く痛みを
感じ、顔を歪める







「いたッ、・・ちょ、何するの、」

「黙ってろ！テメェが何したか
思い出させてやる！」





護身術でも身につけておくんだった。
・・まさかこんなところで再会するなんて。

最悪だ、とため息をついた時。








.








「ーーーおっさん、・・うちの下僕に何か用か」





なんとも不本意な言葉が一つ。

元凶は→←変な男

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