【銀魂】先天性ブラックシンドローム

助けてください ページ19

ー銀時サイドー




「ーーーおいA、まだ怒ってんのか」




犯人を吊るして天日干しにしたいとぬかして
いたバカ女をなんとか店から引っ張り出し、
後は奉行所の連中に任せ、俺たちは早々に
引き上げた


・・・そしてそのバカ女は、どうやら機嫌を
損ねてしまったらしく、自称淑女の面影など
消え失せ、ズカズカと勇ましく道を進む







「あら、怒ってないわ
ただ誰かを無性に吊るしてやりたいだけよ」

「やっぱ怒ってんじゃねーか」





ニコリと穏やかな、・・かつ黒を含んだ笑みで
こちらを振り返ったそいつは、確実にお怒りだ









「ーーーてか、それ何アルカA」

「・・・ああ、憂さ晴らしをしようと思って
買ってきたのよ」


「そういえば、さっきホームセンターに
寄ってましたね」





なんていいつつ、そいつのもつ袋を
3人で軽く覗いてみれば







.








「おいA」

「何よ」




イライラと声を荒げるそいつなど、
いまはもう関係ない。

目の当たりにしたものに
苦笑いでヒクヒクと頬がつる








.









「いや、・・・・何で縄？」






入っていたのは、
・・・いわゆる麻縄と呼ばれるそれ

不思議そうにそれを手に取る神楽は
放っておいて、苦笑をさらに引きつらせ
とりあえず距離を取る俺と新八

そんな俺たちに、先ほどと打って変わり
ふんわりとした笑みを浮かべたAは、
軽快に口を開いた








「ーーー縄って何に使うものだと思う？」


「・・・に、荷物をまとめる、とか？」
「ぶー、不正解」

「え、」




戸惑いつつも質問に答えた新八に、またしても
Aの軽快な声が飛ぶ。









「ーーー吊るすために決まってるじゃない」




そして、目をキラリとさせて一言。






「だって今日できなかった分はストレスとして
たまっていくでしょ？私はね、ストレスは
ためない主義なのよ。・・・・となれば、
何かしらの形で発散しなきゃいけないわけ。

どうせならやりたかったことを実現する方が
スッキリすると思うのよね」





わけのわからない理論を並べるAは
さらに頬を緩ませ目を細め。









.









「ーーーで、新八君と銀時さん、
・・・どっちがお相手してくれる？」









・・・・もう何でもいい。誰でもいい。

助けてください。

争いの終結→←正気

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す