珍しく ページ17
商品補充をしながら、棚の隙間から
向こう側に構える男を観察する。
こいつコンビニで1時間も何してるのかしら。
(ーーーますます怪しいわね)
雑誌コーナーと食料品コーナーを
行き来している様子を見ると、盗りそうで
盗らないもどかしい感じに眉を顰める
.
.
「ーーーッ、コラそこの人!止まりなさい!」
きた、と思った瞬間には
その人の腕が商品棚に伸びており。
感心するほどの素早く器用な手つきで
その商品をポケットにつっこんだのだ。
「・・ちょっとそのポケットに入ってるもの
見せてくださるかしら」
入り口の前に仁王立ち。
犯人の焦った顔がみたくて、
そんなセリフを吐き、手を差し出してみる
・・・すると男は震えることも狼狽えることも
せず、ただ無言で動かない。
「・・もしかして言い訳を考えてるの?
そんな先生に叱られた小学生みたいなことは
しなくていいから、さっさと観念して、」
「ーーーだまれ」
突然聞こえた低い声に、カチンとこめかみが
音を立てる。
「黙れ?誰に向かって言ってるのかしら」
「黙れ。・・黙れええええええ!!」
「ッ、!?」
普段、滅多なことでは驚かない私であるが
今回ばかりはそうはいっていられない。
・・・その男の懐から、フルーツナイフが
顔を出したのだから。
「ちょっ!」「しねェェェ!」
.
ーーーーーあらあら、完全に狂っちゃって。
人間の追い込まれた顔は大好物なはずなのに、
・・・ナイフを突き立てるように
覆いかぶさって来る男に、珍しく恐怖なんて
ものがわいてくる。
ーーー・・咄嗟に目をつむって。
.
「ーーーそこまでだ」
その後に残ったのは、そんな声。・・・変化が
起こらない状況に、恐る恐る目を開ける。
「・・銀時、さん」
「大丈夫か。変なとこで弱気だなお前」
ナイフへし折って相手一撃で気絶させそう
なのによ、とレディに対する言葉とは思えない
ことを言い放ちながら、
・・その男の手首を軽々とひねり上げていた
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シュシュ(プロフ) - ポキポキポッキーさん» コメントありがとうございます!前途多難ですね…ほんとに笑 温かく見守っていただければ嬉しいです! (2015年12月20日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ポキポキポッキー(プロフ) - 続編おめでとうございます!ついにくっつきましたが前途多難そうですね(笑)続編でも頑張ってください、応援しています! (2015年12月18日 0時) (レス) id: 2f2cad61da (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ハイデマリーさん» コメントありがとうございます!どうしても他キャラの小説なのに沖田さんを絡ませてしまう私…。喜んでいただける方がいらっしゃると嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます!風変わりな夢主ちゃん、温かく見守っていただければと思います! (2015年12月15日 20時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
ハイデマリー(プロフ) - 沖田さんが出てきた(*´∀`*)キャー 銀さんオチなのに沖田さんに反応してしまう自分…(笑) やっぱり面白いです(*´-`)テスト期間なのに読んでしまうくらい!!!← (2015年12月12日 12時) (レス) id: e0258c611f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月5日 10時