【銀魂】先天性ブラックシンドローム

冗談 ページ13

ある日の夕方、日課である散歩を済ませ
万事屋に帰宅した私に、一つ声が飛ぶ






「おいクソアマ、喜べ依頼だ。
テメェの初仕事だぞ」

「銀時さん、いい加減学習したらどうかしら。
・・吊るされたくなかったらクソアマってのを
撤回してもらえる？」

「・・すんません」




突如かかった不名誉な言葉に、懐から
取り出したヘアピンを見せつければ
即座に響いてきた謝罪


私は頷いて、よろしい、と一言。







「ーーーそれで、どんな依頼がきたのよ」




改めて依頼内容を聞けば
あー、と参ったような顔をする銀時さん







「・・・・・・・説明は新八専門だから」
「突然の無茶ぶりやめてくれません？」




挙句は近くにいたメガネ君改め新八くんに
投げ出してしまったらしい。

その張本人は不満をあらわにしながらも、
私に向き直る






「あるコンビニ店長からの依頼なんですけど」





話によれば、私が外に出ているうちに
依頼人であるその人が訪ねてきたらしい。






「何でも、最近頻発している万引き犯罪を
止めて欲しいと」

「・・・万引き、ねェ」


「結構被害が激しいみたいなんですよ。
依頼を持ってきてくれた店長さん、
随分憔悴しきっちゃってて」






万引きとは即ち、代金未払いの商品を
店から持ち出すということ。

それが頻発しているとは世も末である。






「どうやら同じ犯人らしいんです」






うーん、常習犯と化すということは、
完全にその店のことをなめきっている
という証拠。




「そいつの捕縛が、今回の依頼なの？」

「捕縛と言わずとも、撃退してほしいと」

「アマいわね。私なら吊るし干しにするけど」




苦笑いを浮かべる新八君に、にやりと
笑みを向ける









「・・それに、解決なんて簡単なことだわ」

「は？」




万引きの必須アイテムとは何だろうか。

それを考えてみれば、対策などおのずと
わかってくるではないか。









「ーーーもう客には全裸で来店して
もらいましょう」
「お前バカ！？投げやりにも程があんだろ！」


「だって服や鞄があるから万引きできちゃう
んでしょ。ならその障害物を排除しちゃえば
いいのよ」

「オイこいつ頭おかしいんじゃねーの」
「失礼ね。一理あるでしょ」
「ねーよ」



「あ、あはは。Aさん、それじゃ変な店に
なっちゃいますよ」


「わかってるわ。冗談よ冗談」




つまり、ここから真面目に考える。
私のスーパーおつむはここからということ。

体力勝負→←扱い不足

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