【銀魂】先天性ブラックシンドローム

グッバイ ページ2

ー銀時サイドー




「お、おい新八。こりゃ久々に有意義な依頼に
なりそうだなオイ」

「ちょ・・あんた何考えてんですかッ。
失礼ですよ！」




小声で新八をつつけば、
なんとも童貞丸出しの慌てっぷり。

顔を真っ赤にしてメガネをいじっている。


神楽は興味なさげに鼻をほじっており。








「ーーーそれで、早速依頼の話なんだけれど」

「ああはい！依頼ね！俺たちにできることなら
なんだって協力するぜ」





唐突に聞こえた言葉に慌てて反応した。







「あら嬉しい。じゃあ・・ーーーー」






こんないい女が持ってくる依頼とは何か。

ストーカーの追っ払いとか、用心棒とか
そんなとこだろうか。


そんな興味にも引きずられながら、
女の形のいい唇が動くのを待っていれば。








.








「ーーーー私をここに住まわせてちょうだい」



・・・そして、またしてもニコリ。






「成る程。んなことならお安い御・・・って、
えええ！？」




待て待て。何て言った？
・・・スマワセテチョウダイ？ここに？






「あ、あの、それはどういうことでしょ、」
「できることなら協力してくれるのよね？」




一足早く衝撃から逃れた新八の疑問は
遮られるように。






「さっきそこの銀髪がそう言ったでしょ。
だから住まわせてちょうだい。できるわよね？

ーーーま、拒否権なんてものがあなたたちに
あるとは思えないけれど」





・・・顔に浮かんだ笑みは、まさにブラック

いわゆる黒笑と言われるそれは、
皮肉なことに、その端正な顔にマッチしていた








「あ、できないの？できないって言うの？
まさか"万事"なんて言葉を語るからには、
そんなことないわよねェ」




有無を言わさぬ口調と威圧感に

新八はもちろん、・・さすがの神楽でさえも
口をあんぐりと。








「ーーー私は安西A。これからよろしくね」







・・・・・・グッバイ俺の春

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