本当の夢ノ咲学院最強ユニットはDarkですが何か？ (ページ35)

今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:173,213 hit

３０ページ35

～Aside・3日後・in庭園～

A「来たか、あんず」

妾は用があって皆に黙ってあんずを呼んだ。

市宮「お呼びですか？皇先輩」

A「少し頼みがあっての。とりあえず座るがよい」

市宮「失礼します」

そう言って妾の前に座った。

A「…のう、あんず。そなたには妾がどう見える？」

民はよく妾を悲しき女王と呼ぶ。

市宮「…私には幸せそうに見えます」

！！

A「幸せそう…？」

市宮「はい。確かに悲しそうにも見えます。でも、いつも何処か幸せそうに見えます」

…面白い娘じゃな。

A「そうじゃな。妾は幸せじゃよ。大切な仲間に囲まれ、妾を想ってくれる友人がいて」

市宮「その仲間や友達に傷つけられそうなのに、ですか？」

A「…あんず。そなたを頼ってもよいか？」

市宮「！！…はい！」

頼もしいな。

A「そなたも気付いてはいると思うが、近いうちに革命が起こるであろう」

市宮「…そうですね。各ユニット、以前よりレッスンする日が多くなっています」

それほど本気、ということだろうの。

市宮「皇先輩はどうするつもりなのですか？」

A「Aでよいよ、あんず。妾は勿論皆の気持ちを受け取るぞ」

そう。

逃げる気はない。

女王の名にかけて。

市宮「…今、A先輩の敵は多い。勝てるかどうか分かりませんよ」

A「そうじゃな。流石の妾も今回は無理かもしれん」

市宮「ならば何故！！」

A「あんず。勝つことだけがいいとは限らんのじゃよ」

市宮「え…？」

A「妾は勝つために沢山の罪を犯してきた。五奇人を見殺しにし、友人であったレオを殺した。もう勝つために皆を犠牲にするのは嫌じゃ」

市宮「…自分から傷つきに行くんですか？」

A「それが妾の運命じゃよ」

そう。

恐らく今ならばまだ妾の身体は耐えれるであろう。

妾の身体が持つ間に、皆の幸せのために動こう。

A「妾は皆が幸せになるよう、導くとしよう。今日そなたを呼んだのは妾に協力してほしいからなんじゃ」

市宮「…勿論協力します。でも、何をすれば」

A「…まず、各ユニットに新曲を練習させて欲しい。その新曲がこれらじゃ」

全てのユニット分の曲が書かれた譜面をあんずに渡した。

市宮「これ…！！」

A「妾もいくら数が不利とはいえ、負けるほど弱くはない。勝負には本気で挑むつもりじゃ。故に、妾が皆を潰せぬように盾を用意した。その曲達は皆を守るだろう」