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桐斗編
次は桐斗。
桐斗のことだから、多分あそこにいるんだろうなぁ♪
〜in庭園〜
美空「きーりと♡」
桐斗「…茉莉、何の用だ。何で此処が分かった」
美空「桐斗はお師さんがいない日は、必ず庭園にいるから分かりやすいんだもの」
桐斗。
やっぱりお師さんが好きなの?
昔は、私のことそんな目で見なかったのに。
桐斗「此処にいればあの人を感じられる…」
庭園の花を見ながら微笑む桐斗。
やめてよ。
胸が痛い。
今、桐斗の前にいるのはお師さんじゃない。
私なのに…。
美空「桐斗にとって私は何…?やっぱり裏切り者なの…?」
桐斗「…お前は、俺の幼馴染だろ。それ以上でもそれ以下でもねーよ」
…うそつき。
なら何で泣きそうなの。
私がお師さんに危害を加えようとしているの分かってるくせに。
何で優しくするの。
美空「変わったね、桐斗。あの日から」
昔いたもう1人の幼馴染。
桐斗の恋人になったあの子はバンドをしていて。
桐斗はそんなあの子のギターを弾く姿が好きだった。
あの子はお師さんのバンドで演奏してた。
中2のクリスマス。
あの子は死んだ。
交通事故だった。
桐斗と待ち合わせをしてたあの子は、待ち合わせ場所に行く途中でこの世を去った。
桐斗は悲しみから部屋に引きこもった。
…ずっとあの子のギターを抱きしめていた。
そんな桐斗をもう一度外の世界へ連れ出したのがお師さん。
実はね、あの子が死んだ交通事故は仕組まれてた。
ある日、桐斗とクラスの女の子の会話を聞いちゃったんだ。
「アイツ、死んだんだって!」
「ざまぁって感じだよね!たいして可愛くもないのに桐斗君にベタベタしちゃってさ!ね!○○!」
「ホント、可哀そう。まだ中学生なのに…(クス」
「あははっ!何言ってんの!○○のお父さんが雇った人がアイツを殺したのにさ!」
桐斗はこの日から女嫌いになった。
そして桐斗はお師さんに依存するように、ただお師さんだけを信じるようになった。
桐斗「茉莉。お前何する気なんだよ、あの人に」
美空「…復讐。私を捨てたこと、許せない」
桐斗「A先輩は茉莉を捨ててなんかねーよ!!」
美空「どうしてそう断言出来るのよ!!本当の事じゃない!!」
桐斗「茉莉!もっとちゃんと見ろ!お前は守られたんだよ!」
美空「私は何があっても復讐をやめない」
ねぇ、桐斗。
私、ずっと桐斗が好きなのよ。
なのに、どうして桐斗の目にはお師さんしかいないの…。
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美雨(プロフ) - 空白@吹部@Tp@不定期浮上さん» 杏華さん……。偶然ですね笑 (2019年9月12日 2時) (レス) id: c96fe36f3a (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - 母親が京華で娘が杏華、、、() (2019年9月10日 16時) (レス) id: a83a008361 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます!頑張ります(●´ω`●) (2017年10月22日 23時) (レス) id: 52b86810f6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - おもしろいです!更新頑張ってください!(*^-^*) (2017年8月9日 22時) (レス) id: f8ef116a38 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - 美雨さん» そうなんですか!すみません気になってしまって > < これからも頑張ってください!! (2017年7月21日 5時) (レス) id: b7473b1f55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美雨 | 作成日時:2015年9月25日 23時