検索窓
今日:1 hit、昨日:15 hit、合計:82,405 hit

異質な能力 ページ38

『…おんしゅうの、かなたに?」


「そう。君の異能力名だ。」


初めて耳にした筈の名ではあるが、何処か聞き覚えのある気もする。


恩讐、確かなさけとうらみ、であったか。



私の異能は其れ即ちなさけとうらみで構成されているという意味だろうか。


 
前者はまだしも、後者であれば快く使おうとは余り思えない。




「具体的に説明すると、この異能は君、もしくは一度でも見たことのある人間を犠牲にして発動する。

それは体力であったり、指一本であったり、擦り傷一つであったり。

概念であったり、物体を持っていなくても代償にはなり得る訳だ。

代償となるものの規模(スケール)が大きく成れば成る程、威力が膨大になっていく。」



成る程、芥川龍之介が極めの異能とやらと呼んでいたものの意味。



記憶は、各個人を構成する唯一だ。



記憶が無くなった者は最早赤子同然。



その代償、とやらが記憶であったのだろう。



『して、乱歩さん。代償を使って、具体的には何が出来るのですか…?』




「好いところに目を付けたじゃァないか!其れこそがこの異能の強み。





…何でも、出来てしまうんだ。正確には限度もあれば、なんでも、ではないけれど。」







『なん、でも?』




「嗚呼。何かを犠牲にして、自身であったり他人であったりの強化が出来る。


例えばそれは体力であったり、握力であったり、純粋な戦闘能力であったり。


何も戦闘に特化しなくても好い。記憶力、治癒力、他人の異能の性能でさえも。


大きな力を使うには大きな代償が必要だ。


この異能は代償によって効果を左右する。


そしてこれは無機物には作用せず、太宰にも効かない。」




『…』


つくづく恐ろしい。


確かにそうだ。『なんでも』出来る可能性を秘めている。

まだ記憶真新しい命で御座います→←心の準備



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (143 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
297人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うみねこ(プロフ) - sakiさん» わざわざ受験の応援までありがとうございます😢これからも精進致します!!!ので!!!!どうか御愛読下さいッッ!!!! (2022年3月13日 22時) (レス) @page41 id: 162766b2fc (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - わぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!これからも頑張ってくだい!!!!!! (2022年3月12日 21時) (レス) id: b490b17036 (このIDを非表示/違反報告)
saki - 入試頑張ってください!!!!!!!この小説特に好きです!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2022年2月15日 21時) (レス) @page41 id: 0fd44e5e71 (このIDを非表示/違反報告)
うみねこ(プロフ) - 完熟済みの桃さん» イヤァ゛!!!!!!!私からすれば貴方しか勝たんです!、!!!!!特大ありがとうございます!!!!!!!!!!!お待たせしまくってほんと、、、申し訳無い!!!!!! (2022年2月15日 17時) (レス) @page40 id: f55211ea64 (このIDを非表示/違反報告)
完熟済みの桃 - まじでこれしか勝たんと思いました。更新待ってます (2022年1月20日 21時) (レス) @page40 id: f290e00cd4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うみねこ | 作成日時:2021年8月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。