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「勘右衛門、いる？」
5年い組の教室の扉を開けると、やはりここも5年生全員が集まっていた。
不「あ、A先輩。」
尾「どうしました？」
「宿題が混合してるって話、聞いたよね。
どんな状況かなーって。」
久「僕達は他学年の宿題混ざってたは混ざってたけど、あんまり支障はなかったですよ。」
「まー5年生にもなるとそうだよね。」
ふと目を向けると気まずそうな顔をする雷蔵。
「雷蔵、どうしたの？」
不「いや、僕宿題やってなくて。」
「え、あの真面目な雷蔵が！？」
鉢「雷蔵、疑心暗鬼でやってこなかったんですよ。
それで僕も付き合いでやって来てない。」
あ、そうだ。載ってた。リストに載ってた。
「いや雷蔵はまだ分かるけど三郎のそのサボり何？」
聞いたのが私の間違いだったのか、雷蔵との関係について熱く語り出した。
不「三郎、もういいよ。
それじゃA先輩、僕達先生に呼ばれてるんで。」
失礼します、教室から出ていく2人。
竹「A先輩、宿題なんだったんですか？」
「私なかった。」
竹「なかった！？」
「あの前の元結のあれが課題代わりみたいなもので。」
あー、と思い出す八左ヱ門。
尾「A先輩のその幸せ、俺らの犠牲の上に成り立ってるんですよ。」
「まあそうだね。有難く夏休み満喫させてもらってた。」
ふふーんと、笑ってみせると、ありえないですと不服そうな勘右衛門達。
「逆に考えてみて。
私の色仕掛けを受けたことによって他の人からの色仕掛け効かなくなるかもじゃん。」
尾「いや元々効かないです。」
久「まあそれはそうだね。」
「何その特性。」
竹「そういうものなんで。」
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作者名：ぽぽぽ | 作成日時：2023年7月17日 20時
