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ぱしっと取られた自分の手首によろめいて。
いきなり引かれた手に驚きながらも振り向けば
休憩室のソファから立ち上がった彼は私に待ったをかけた。
JM「……その……俺……経験ないです、」
「…………ジミンさん、?」
JM「……今あなたが言った経験って言葉には沢山の種類があると思うんですけど……俺、そういう経験がないんです、」
「……え?……ちょっと意味があまり、」
ぱしっと取られた手首がより一層強く握られて。
綺麗な金髪……その前髪が表情を隠していて声も小さく、紡ぐ言葉があまりよく聞き取れない。
……そういう経験…とは、?
ジミン氏は私に何を伝えたいのだろう。
2017年……冬。
爆発的人気の我が事務所の宝はイマイチ状況が掴めない私にとんでも発言をした。
JM「……っだからっ……俺は恋愛も……き、キスもその先もっ…
今まで経験したことがないって言ってるんです!!」
……は、?
え…?……ちょ、ちょっと待ってジミンしぃ!!
君は初対面の私に何をっ…
さすがに驚きが隠せなくて私は盛大に目を見開いて。
ジミン氏は顔を真っ赤にさせたままもどかしそうな表情を浮かべて私を見つめる。
「……そ、そうなんですか……でもそれは、」
JM「……俺を助けてください、」
……はい?
「……え、…?」
JM「……もう限界なんです。
そういう経験ないのは俺だけでメンバーにだって嘘ついて…
それだけでもあれなのにこんな立ち位置でいるのが苦しい。
お願いお姉さん……俺を助けてください。」
ジミン氏のまさかのカミングアウトに私はどうすればいいのか。
経験……経験ってその……あれだよね、男女のあんなことやこんなことを指してるんだよね、なんて何だかこっちが反応に困る。
待て待て、何故そんなことを私に言うんだよぉっ!
助けてって言われても……
「……私に何故それを、助けてと言われましても……」
JM「……自暴自棄になりました。
声をかけられて苦しくて我慢できなくて話したらもう止まんなくて。今すぐ俺はこんな自分を変えたいんです。」
じっ……自暴自棄なんて、そんな。
それだけ切羽詰まっているのか。
でもそんなのっ……私にどうしろっていうのさっ!
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みゅー(プロフ) - 初めまして^_^ もう続きが気になります!!更新されるの楽しみにしてます(^ ^) (2020年11月28日 18時) (レス) id: 6c527f49bb (このIDを非表示/違反報告)
みゅー(プロフ) - 初めまして^_^ (2020年11月28日 18時) (レス) id: 6c527f49bb (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - 初めまして。大好きなじみんちゃんのお話を探してたらこの作品に出逢えました。普段完結ものしか読まないのですが。主人公の女性の気持ちに感情移入してしまい。素敵だなと思い読ませて頂いてます。お話し執筆されるの大変かと思いますが続きを楽しみにしています。 (2020年11月4日 13時) (レス) id: 4c311be18c (このIDを非表示/違反報告)
ぽこ(プロフ) - このお話大好きです!二回目でするっと解決とはいかなさそうですね(^^)これから2人がどうなるのか楽しみです〜! (2020年11月1日 14時) (レス) id: 6fe0a9177b (このIDを非表示/違反報告)
namicco(プロフ) - いつも楽しみによんでます。ジミンペンなのでいつもドキドキしちゃってます!ぜひ長く続けて下さい! (2020年11月1日 13時) (レス) id: 2bc59f1f36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱーふん | 作成日時:2020年10月18日 11時