28 TH ページ28
僅かに、ほんの少しだけ彼女の塗り固めれていた仮面が剥がれたように俺には見えて。
いつもの無表情の奥に隠れたそれは、ただの社内の後輩である俺には向けられたことのない表情で。
俺にとっての上司で彼女にとっての先輩であるソクジニヒョンだけが……その仮面を綻ばせた。
……なに、今の顔。
あんな表情……俺には絶対見せないくせに。
たぶん、そこから俺の中で何かが壊れて。
単純に腹が立ったしムカついて、彼女を困らせて戸惑わせてやりたい……その仮面を壊してやりたい、と思うようになった。
まるで面白いオモチャを見つけたみたいに標的を見つけたみたいに。
下らない小さなプライドを刺激された俺は
日に日に彼女をじっと見つめることが多くなった。
……最初から分かってた。
あんな噂はあくまでも噂なんだってことぐらい、分かってた。
根も葉もない噂は女同士のただの妬み僻みに過ぎないし彼女はただ。不器用なだけ。
普通に美人だし仕事も優秀。どこか冷たい印象や立ち振舞い、噂を無視して自分を貫くその姿がまた他の社員を刺激してどんどん孤立しその繰り返し。
……生き方が不器用でもったいない人なんだってのは、注視してみればすぐにわかった。
そんな彼女は独り言がすげー多い。
でもきっと俺しか気づいてなくて初めて見つけた一面に少し頬が緩む俺。
普段の冷たい言い方や無駄のないクールな振る舞いとは、まるで違う小さな呟き。
｢……どうしよう。
あの子に渡したこの資料……分かりにくくなかったかな…
お腹すいたなぁ……頑張れ、あともう少し｣
さすがに誰もいないよな、なんて思いながら営業先からオフィスに戻るもぽつん、とデスクでパソコンに向かうピンと姿勢がいいその背中は……A先輩。
まだいたのか、と驚くも定時をとうに過ぎてるのに未だにパソコンにかじりついていて集中は途切れる事なく俺にさえ気付かないまま、カタカタと指先は忙しない。
呟きの中に紛れていた｢あの子｣は俺で資料は今まさに俺の左手に掴まれているこれ。
完璧だったから今の今まで営業先では随分と頼りになったし何なら素直に感謝しようとすら思ってた。
その小さな呟きのトーンは柔らかで少しか細くて。
普段とはガラリと違う、焦りと心配を含んだような自信のなさになんかもう……ずるいと思った。
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ミイミイ(プロフ) - まいさん» まいさんいつもありがとうございます！(*^^*)ジンニムついに動きましたね作者の妄想が止まりません！暴走するかもしれませんが引き続き楽しんで頂けたら嬉しいです！更新も頑張りますね！(*^^*)ありがとうございます！ (2019年11月15日 20時) (
レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - しんはるさん» ドキドキしてくれるなんて嬉し過ぎます感激です！また楽しんで頂けるように更新も頑張りますねまた遊びに来てくださいね！(*^^*)作者ギャップ大好物です！頑張ります！ (2019年11月15日 20時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - ぽちさん» ぽちさん嬉しいよー！読んでくれてありがとうございます！ぴょんて作者にこれからもお付き合いして下さい笑更新も頑張りますー(*^^*)大好きです！ (2019年11月15日 20時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイ(プロフ) - てじそく.さん» その反応たまんないですー！てじそく.さん私が大好きですまじで！！これを活力に更新頑張りますね！(*^^*) (2019年11月15日 20時) (レス) id: 07d9352f4c (このIDを非表示/違反報告)
まい - いつも読んでる『まい』です！ジンニム、、くぅ〜たまらない！待ってました強引なジンニム！悪くて強引はジンニムにない印象なので、ギャップみたいなのがたまりません！今後も期待してます(^ ^) (2019年11月15日 16時) (レス) id: 2478bd21b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱーふん
| 作成日時：2019年10月14日 16時
