こじらせ女子のオトナ社内恋愛

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離して、いきなり何するのって思ってるのにカラダと気持ちが上手く噛み合わなくて何故か震えてしまう。


ちゅ、くちゅ、と深くなるそれは大きく舌が絡んで動いて苦しくて喉の奥からは自分の切羽詰まったような声が出て。
仰け反ってもまた強く腰を抱かれて引き寄せられてカラダが密着する。









　
　
YG｢……下手くそ。すげぇ下手。ほら、もっと口開けろよ。｣
　



｢っん、……んむっ……やっ、なんで……離してっ｣




YG｢……うるせぇ。｣









　

　
強引すぎる行動と相変わらずの口の悪さに腹が立ってるのに
腰を撫でるその手つきにカラダがびくっと跳ねて。



噂どおりのヤツって……さっきの言葉の意味を知りたいのに。
何だか悲しくなってる自分もいて、誰もいない社内でこんな事してる自分を信じたくもなくて。



普段は仮面を塗りまくって壁を作っているだけにそれがぼろぼろと崩れてしまいそう。
必死にユンギ君の胸に手を当てるもうるせぇ。と一蹴されてまた激しくなるキスにぽろりと涙が流れてしまう。




　



　
　
　
男性とキスをするのはさすが初めてじゃない。
……なのにこんなに強引で苦しいのは初めてで。


疎い私の中では甘いはずだと信じていたそれなのに、今は苦しくて何だか悲しくて泣きたくないのに我慢できずに涙が流れて。


経験不足の私がお子様なんだろうけれど
試す、という言葉や気持ちのない意味のないこんな口づけに酷く動揺して……傷ついているんだ。









　

　
　
｢ユンギくっ……やめてっ｣



YG｢……泣くのがお前のやり方ならまじで噂どおりのとんでもねぇ女。
けど、俺にはそう見えない。｣









　
苦しくて訳わかんなくて悲しくて我慢ならなくて無理やり離した二人の距離。


ぽろぽろと涙が流れてしまい、悔しくて唇をぎゅっと噛めば
また意味不明な事を言われてじっと見つめられて。


私の長い髪に差し込む指先と分からない言葉にパニックを起こしそうで、それでもこれ以上もう傷つきたくなくてまた私は……全てを拗らせてしまう。









　
　
｢……っ……私の噂を信じてるならそれでいいし試す必要なんてない！
こんなキス……下手くそなのはあなたでしょう。｣









　

　
ぐいっと涙を強引に拭い唇をぎゅっと噛み締めて。
精一杯睨み付けてるつもりでもきっと眉は下がっていて説得力なんてまるでない震えた声。



でも、こんな自分なんか晒したくなくて、弱さなんか見せたくなかった。









　

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