俺とヒミツの恋、しよ？ deep night ver. 3.5

just　one　day　74 ページ27

ふわふわな何かが顔中に当てられてそれが温かくて、くすぐったくて。
やがてそれはぷに、と優しく私の唇を包み込み
あれ、……とゆっくり瞼を開ければそこには大好きな人。






にっこり微笑んでるけど少しイタズラっぽく口角が上がってて、でも至近距離で交わった綺麗なあなたの顔に心臓か跳び跳ねて。
……私、寝ちゃってたんだ……って思うよりまさかキスで起こすなんて……本当に王子様みたい、









そんな驚きとまだ覚醒しきれてない私の頭の中を整理させてくれないみたいにぷち、と外れていくシャツのボタンにまた飛び跳ねて。
するりと肌を撫でる指先と寝てしまっていた私を少し責めるみたいな言葉に完全に目が覚めた。




顔中にちゅ、と音を出して落とされるキスは暖かいのに、さわさわと撫でるだけの指先はくすぐったいしカラダが震えてくる。
起きて、と私に囁くあなたの甘い声は何だか意地悪で。






自分の吐息が熱くなっているのが分かってやっと覚醒した意識の中。
細めた瞳に全部を見つめられて酷く部屋が明るく感じて。






苦し紛れに文句を言っても。
人工的なそれから自然が作り出す夜の淡い光が明かりとなってこの部屋を照らして。
ベッドのシーツに二人の影を映すから……これから何をするのかなんて聞かなくたってわかった。






覚悟なんてとうに出来てたはずなのに。
なんでだろう……やめてほしくないのに口から出るのは否定的な言葉ばかり。





だって……大人の男性をこれでもかと見せつけるあなたに、色気を駄々もらせてるあなたの酷くゆっくりするその動きにカラダが震えてしまい逃げたくなる。





ダイレクトにそれをする、とは言わないけどそれを匂わせる言い方は意地悪。苦しくしてあげると言われたり撫でるだけのゆっくりな指先も意地悪で、緊張と妙なもどかしさが私を戸惑わせるんだ。









　


　

　
JN｢…声、我慢しないで目も閉じないで。全部見たい、聞きたい。｣




｢……っ………だって、｣









　



　
私の反応をただひたすらにじっと見つめるオッパに言葉にならない。
ずっと撫でるだけで時折ちゅ、と唇を当ててまた私を見つめて。





　

ちゃんと、触ってほしい……なんて喉まで出かかってるなんて言えない。
指先や掌や手の甲で撫でるそれがただ頬や首筋や肩しか触れてくれなくて、それがもどかしいなんて、言いたくない。






…この先の刺激を求めてるなんて、はしたなくて言えないよ。








　


　


　

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