俺とヒミツの恋、しよ？

just　one　day　1　JN ページ26

私の好きな人。




　


さらさらな黒髪。
びっくりするぐらいのイケメンで背が高くておとぎ話に出てくる王子様みたいな人。
ぽってりした唇は触れたらどんな感触かな。
綺麗な肌は陶器のようでその広い肩にはしがみつきたいとびついてみたい。



……一緒にお腹を抱えて大声で笑ってみたい。









　






　

　
JN｢……あーもう。また何もない所で転ぶんだから。
ほら、立てる？……泣かないで。
手繋いであげるからちゃんと掴まってね？｣









　






　


　


　




　

……懐かしい夢を見た。




一緒に歩きたくて、隣に並びたくて小さな私は走ってあなたの背中を追いかけた。




ドジで幼い私は案の定転んでしまってその場から動けなくて。
でも追いかけていたその背中はそのまま私に気づかなくてどんどん遠くに行ってしまって悲しくてぐすぐすと泣いた。
痛いのは擦りむいた膝や掌なんかじゃなくて自分の淡い恋心。




でも、やっぱり優しいあなたは振り向いて私と同じ目線にしゃがんでくれて。
ニコッと微笑んで私の望んでる事をしてくれる、叶えてくれるんだ。









　
　

……すき。だいすき。わたし、おっぱのおよめさんになりたい、









　


JN｢はっは！……ほんと？楽しみだなー！
じゃあAがもっともっと大人になったら考えてみようかな。｣









　






　








　

　
その言葉を信じて、淡い恋心をずっと暖めて早8年。




少しだけ大人になった私は今日のためにどれほど努力をしたことか。
ただひたすらあなたに追い付きたくて大人になりたくて。





……早く会いたいな、オッパ。









　


　





　
　
目覚まし時計より先に起きてシャーッと勢い良く自室のカーテンを開けて。
懐かしい夢を見たのは、やっぱり今日が来るのを楽しみにしてたからなんだろうな。




んーっと伸びをして太陽の光を浴びて己のカラダを奮い立たせる。




今日は私が8歳の頃からずっと好きだったキム ソクジンが仕事の転勤先のアメリカから帰ってくる日。









少し、大人になった私を見せたくて。









あなたに近づきたくて背伸びしちゃうのは相変わらず変わってないけれど、あなたは今の私を見たら少しは胸を高鳴らせてくれるかな。







　
……１日だけ、たったそれだけでいいの。
　






私を、見て。意識して。
……あなたの時間を私に下さい。なんて…生意気かな。









　








　

　
　

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