俺とヒミツの恋、しよ？

war　of　hormone　15 ページ25

何回追い詰められれば気が済むのだろう。
今日だけで何度私は唇をぎゅっと噛んでしまってるんだろう。



心臓は相変わらずばくばくと忙しないし見上げた先のキム テヒョンは訳が分からないし。
きっとアレだ、幾年ぶりに可愛い、なんて言われて戸惑ってしまってるだけだと自分に言い聞かす。









　


　
TH｢……その顔まじで俺を煽るだけだし気をつけたほうがいーよ。
明日から楽しみだね？……A。｣









　



　

……あまりの衝撃に言葉が出ない。
危険。危険以外なにものでもない。



びっくりするようなセリフ、そのいたずらっ子のような表情全部に細胞レベルで危険だと全身で感じる。



言うだけ言ってニッコリ微笑んだキム テヒョンに何も言い返せなくて、バタンと閉まるドアをだまったまま見つめるしか出来なくて。



　
……しばらく私は一歩も動けなかった。









　


　
　
　



　

　





　

　
……落ち着け。私はオトナ。



高校生になんか負けるもんか、と何度も気合いを入れて。
頭の中では戦闘曲が流れ今日こそヤツを追い返してやる、なんて意気込みファイティングポーズを取って臨戦態勢を整える私。




……これは、戦争だ。
私とヤツとの戦争なんだ。




チラリと腕時計を見て深呼吸。
……多分、きっともうすぐだ……









　





　


　
TH｢はは。センセー時計ばっか見て、そんなに俺に会いたかったの？｣



｢っひゃあぁっ！！……いつの間にっ……｣



TH｢窓全開なんだもんそりゃ入るでしょ。
あーもう、すぐ赤くなって……かーわい。｣



｢……っ……不法侵入っ……！！｣









　

　

　
毎日毎日なぜこうもやすやすと……！
負けるもんかっ私は絶対に思い通りになんかっ、









いたちごっこのような毎日に精神疲労と体力消耗とほんの、ほんの少しだけ胸の高鳴りと。



あれから私に隙あらばとちょっかいをだすキム テヒョンに毎日付き纏われては唇をぎゅっと噛む日々。









　



　
　
TH｢……全部可愛いけどたまには笑ったら？
ほら、これ美味しいよ？｣



｢っまたそうやって……んっ…………何これ甘…おいひ、｣



TH｢うは！…………チョロすぎでしょ。｣









　
　

　


棒付きキャンディーの甘さとはほど遠い
……私と彼の戦争の毎日。









　


　





　





　
　

war of hormone








　

俺とヒミツの恋、しよ？









you x TH









end.

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