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激動のクラスマッチから数日。
クラスマッチは女子は見事に優勝することができた。
男子も3位で、全体的に喜べるような結果だった。
しかし、太一との一件で頭を抱えるようになった私は
面と向かって会うのが気まずくなり、
その姿を見ては慌ててその場から逃げ出したり、
隠れるようにしていた。
そして、そのせいか疲労困憊の日々が続いていた。
「ミンミン…私はもうダメだ…」
机にうつ伏せになりながら、
前の席のミンミンにそう訴える。
すると、
「はっ、元からだろ。」
彼は前を向いたまま冷たくそう返した。
「……」
「ってぇ!お前いまグーで殴ったな!?」
腹が立ったから少しだけ体を起こし、
手をグーにして目の前の背中を強めに叩いた。
ミンミンへの仕返しを終えて、
「うぅ〜」と弱々しい声を出しながら再び机に伏せる。
「…クラスマッチのとき、何かあったのか」
「……え、なんで、」
「いや、そん時から様子が変だから」
少しだけ顔を上げると、
その背中の向こう側から心配するような声が聞こえた。
ミンミンは本当に周りをよく見てる。
同級生や後輩の子達からよく慕われてるのを見るけど、
たぶん彼のこういう一面のおかげだろうと思う。
「ねえ、ミンミン」
「ん?」
「次の休み時間、ちょっと相談に乗ってほしい」
◇
「…マジかよ」
次の授業との休み時間、
数日前にあった事と、自分の気持ちのことを
全て伝えると彼は少し驚き、すぐに落ち着いた表情で呟いた。
「つまり、川西を可愛い後輩ではなく、
異性として意識してしまうようになったと。」
「っ……はい…」
そうハッキリと言われると少し恥ずかしくて、
目を逸らしながら机の上で両手の指先を弄ばせた。
「って事はよ…A、お前、」
その先の言葉を待つかようにミンミンが真っ直ぐにこちらを見る。
「た… 太一を、好きになっちゃったぁ……」
聞こえるか聞こえないかぐらいの小声で言う。
恥ずかしさが限界を超えて、
「あぁーっ!」と顔を両手で隠して勢いよく机に伏せた。
私の声に周りがビックリしたのだろう。
ミンミンが「大丈夫、情緒不安定になってんだよ。」と
笑って返す声が聞こえた。
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作者名:nome. | 作成日時:2017年2月12日 0時