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ぶつかってみても ページ14

英はあの日からもっと様子がおかしくなった…




と思いきや、何も変わらず…というかいつも通りに逆戻りしていた。





「……。」





無表情な彼の隣で横顔を眺めながら、この前の女の子とはどんな話をしたのだろうなどと考える。


…いや、趣味の話だとはわかるのだけれど、英が他の子に目移りしちゃうんじゃないかって心配なんだよね。


…何回も言うけどあの子可愛いし。





気になる。


でも聞いてうざがられたくない。



でも知りたい。


私から目線を離さないでほしい。



レイジ様じゃなくて、





『私を見てよ。』





言った時にはもう遅かった。


常に無表情であるはずの彼が、驚いた顔をして立ち止まった。



私の方はと言うと、声は震えて今にも泣いてしまいそうである。





だめ。…だめ。我慢しなきゃ。





ここで泣いたら、不満をぶつけてしまったら

きっと止められない。



愛想を尽かされてしまうに違いない。





『…たまにはさ!こっち向きながら話してよ!

いっつも寂しいんだから〜。』



「A…。」



『ゲームとか推しの邪魔にならない程度にするから…たまにはお話しよう?』





私の名を呼ぶ英の言葉を遮って無理やり話を押し通す。



本音が出てしまわないように、笑顔で全ての感情を覆って。





推しに勝てない彼女だって、少しくらいは足掻いてみたいんだよ。





「ごめん。」





間を置いて発した言葉にドキっとした。


ごめんって、どういうごめん?



私に対して謝っているのか、

断りを入れようとしているのか。



いちばん知りたい英の心の内なのに聞きたくない。





『な、何が?』





なんとか返答をして次の言葉を待つ。









「気にしてんだろ。この前の。」



『え?』



「誤解しそうだから言っとく。

俺レイジ様のためだけにあいつと話しただけだから。」





なんでか必死な顔をして言うものだから、つい笑ってしまった。



いつも私がこんな調子だからかな。

迷惑かけてるんだな。





『私の方こそごめん。

あの人めっちゃ可愛いし、レイジ様かっこいいしで、2人に嫉妬してました。』





それを聞いてホッとしたように微笑んだ英。


そんな彼を見て、少しは気持ちをぶつけてみてもいいのかな、なんて図々しいことを思ったり。

付け足し→←真意



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yuiki(プロフ) - 雪見ユキバさん» うわああありがとうございます!頑張ります!!! (2019年11月27日 17時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)
雪見ユキバ(プロフ) - もう好き…大好き…更新頑張ってください…いつまでも待ってますんで… (2019年11月27日 16時) (レス) id: 29b8aaca97 (このIDを非表示/違反報告)
yuiki(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございます…!更新ペースあげられるように頑張りますっ (2019年11月25日 17時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 国見氏かわえぇです…次も楽しみにしてまっす (2019年11月25日 16時) (レス) id: 755c13a381 (このIDを非表示/違反報告)
yuiki(プロフ) - 妖精さん» そう言って貰えるとすごく嬉しいです!!先の展開はまだ分からないので、是非読み続けて下さい! (2019年11月12日 4時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yuiki | 作成日時:2019年10月27日 7時

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