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37.2回目の決意 ページ38

「Aちゃん!」



「おーい、A〜。」









「………」





最近“A”と俺以外の男子が仲が良いことにすごくやもやする。



勇気もなくて意気地のない告白すらできない俺は、1人胸の内の謎と戦っていた。





名前呼びをやっとできるようになったのに、アイツらはとうの昔に名前で呼んでた。



唯一勝ち目のあるところといえば、アイツらが名前で呼ばれていないこと。


…俺だけが名前呼びだということ。





「……気になる?」



「うぉっ!?って、松川か…びっくりさせんなよ。」





どうやら眉間にシワがよっていたようで。





「……そりゃあ。」





少し落ち着いてきて、Aとのことにも目を背けないようにしようと決めた。


これからはミスしないように。





「岩泉、もうお前らめんどくさいからネタバレしていい?
するよ?」



「早く話せよ。」





松川は及川と花巻の作戦を全て俺に伝えた。

あぁ、やけに仲良かったのは作戦だったのか。





「…ってことで、さっさと告ったほうが良いと思います。」





けれど、Aが俺に抱いている感情だけは教えられなかった。





「…おう。」





怖い。けど、伝えるくらいなんてことないんだ。


今まで散々逃げてきた俺への罰なんだ。





俺が俺自身で幸せを掴むことしかできないのだ。


腹、括るっきゃないだろ。









“「そんなことで、大切な今を…離すんじゃねぇ。」”





そう、花巻が言ったそうだ。



アイツのことだ、自分の気持ちを押し殺して俺のフォローでもしたのだろう。



そういうヤツだから。





“「遅くなる前に言えよ。俺がついてるから。」”





泣くのを堪えてたらしいし、

カッコ悪いとか思ってるかもしれないが、






お前ほんと、最高にカッコイイよ。

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yuiki(プロフ) - 紫蘇さん» ありがとうございます!男の子視点だったので感情移入しやすい作品を作りたかったので! (2020年1月12日 21時) (レス) id: ecc4c0e98e (このIDを非表示/違反報告)
紫蘇 - 泣きました、めっちゃ良かったです(T−T) (2020年1月12日 21時) (レス) id: 7a199b70b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yuiki | 作成日時:2019年7月16日 10時

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