番外編：死柄木と出会ったきっかけ ページ44
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あの日は雨が降っていたなぁ…
誕生日を迎えたあの日。
10歳になっても、結局お母さんは私を見てくれなくて。
それが嫌になって家から飛び出した。
いつもいた公園じゃなくて、少し遠い公園まで走ったのを覚えている。
１人、ブランコに揺られていた。
下を向いていた時、頭に影ができた。
なんだろう、って。上を向いてみたら、先生が立っていたんだ。
『…君が、緑谷アスカちゃんだね？
こんなところで、ひとりで何をしているんだい？』
「…家、とびだしてきたの」
『家出？』
「…うん」
なんでかはわからなかったけど、初対面だったのに先生にはなんでも話せた。
個性のことも、家族のことも、学校のことも
なんでも、話せたんだ。
『家族に見放されて、友達だと思っていた人からも見放されて…
辛かったね、痛かったね』
「！！」
そう言って、先生が抱きしめてくれた。
久しぶりだったんだ、誰かの体温を感じたのは。
『無個性だからって差別され、見るからにわかる傷も皆無視したんだね
ヒーローも誰も、助けてくれなかったね。』
「ッうん…う゛ん…ッ！！！！」
涙が止まらなかった。
溢れる涙は先生の肩を濡らして、でも優しく抱きしめてくれた。
頭も、撫でてくれた。
『安心して。大丈夫、僕がいる』
その日から、私は先生についていくことを決めた。
先生についていったあと、出会ったのが弔だった。
私が10歳で、弔が12歳の頃。
「よ、ろしくね…？」
私は、既に他人のことが怖くなっていたので上手く喋れてなかったと思う。
でも、弔が笑ってくれたんだ。
死「ふふ、先生からきいてるよ。…よろしく、アスカ。」
体に手がたくさんついていたけど、名前を呼ぶときには
顔についていた手を外してくれた。
そこで見た赤色が、今でも忘れられない。
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酸っぱいばなな - 更新頑張ってください！！！！！！！！ (11月10日 21時) (
レス) @page48 id: ed24fa5325 (このIDを非表示/違反報告)
トロールフェイス - 今、読み始めたばかりですけどおもろいです。更新がんばってください (11月10日 21時) (レス) @page6 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鼓草 | 作成日時：2023年10月25日 18時
