第96話 撮影日 ページ5
☆11月2日に執筆2周年を迎えました(14日遅れだよ馬鹿野郎)応援ありがとうございます!
「なんでこうなった??」
「ショッピ君以外が雑魚すぎたんじゃないすかねw」
現在、鬼ごっこの撮影中。
鬼はトントンさん。俺はか弱い村人。
しかし気がつくと、何故か俺の会話相手はトントンだけだった。
「うっそだろ……俺、最初の茶番にもおったし全然隠れてもないけど?!」
チラチラと通路を確認しながら俺は叫ぶ。
デパートやから撒きやすいが、相手が相手、トントンさんだ。
クォーツもアイテムもなしで、残り3分逃げ切らなければならない。
ここで見つかると大分キツい……
「あ、おった」
「マジかよ!!」
フラグ回収はっや!!
インコースを攻めながら、一定距離を保つ。
三階、これより上の階はないため飛び降りるかエレベーターを使うしかない訳だが、
「っあ」
気づいた時には時既に遅し。
ドンッという音が鳴り、画面には“死んでしまった!”と文字が現れた。
「あ、勝ったやったー!」
「呆気なかったなぁ……w」
「頑張ったなショッピ。俺らが不甲斐ないばかりに」
「共犯大先生らしいでw」
「また最初に殺してもうたやん」
「地雷上手かった!」
「茶番で死にすぎだっつーのw」
一斉にうるさくなる通話。
てか悔し。地雷気づかんかったな、鬼に気ぃ取られた。
「流石に辛かったわw」
「ショッピよく頑張ったと思うw3回くらい遭遇したのに逃げられたし」
俺の言葉にそう言うのはトントンさん。
それにせやな、とロボロさんやゾムさんが同調する。
今日最後のセッション。
面白おかしい感想を話し、今日の撮影は終わりだ。
「―――んじゃ今日はこの辺で。次の撮影はね〜えっと明日は無くて……いつだ?あれ??」
お開きにしようという流れ。
大先生が最後に予定を確認している。
「次あれ、しょーてん。ちょうど1週間後、土曜の午前からすね」
チーノが言う。
……次の土曜?せや、言っとかんとな。
「ワイ、その日参加できないっすね」
「なんか用事?」
「……まぁ、Aと一応」
シャオさんの質問に答えれば、お熱いねぇ、と数人の冷やかしが入る。
慣れたが、やっぱ彼女との動向を知られるのは複雑やな。
「リア充最高。てな訳でさいなら」
非リアが発狂しそうな言葉を捨て、騒がしくなりそうな通話を俺はそそくさと抜けた。
――
「あ、因みに次の土曜の日付、2月14日やで」
コネシマの爆弾発言に、通話内が更にうるさくなったのはショッピは知る由もない。
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作者名:アンバ | 作者ホームページ:ないと思ったか!……ないんですよねぇ
作成日時:2022年7月23日 17時