3 出会いpart2 ページ3
夢ノ咲学院にプロデュース科として入学。
お兄ちゃんがfineのメンバーであったことは知っているし、天祥院さんとも顔見知りではあった。
天祥院さんに声をかけられて入ったのもあるが、そのような類いの仕事には興味があったのもあって、研修生また初めてのプロデュース科生徒として入学。
同じプロデュース科のあんずちゃんとも何度かやり取りがあって友達にはなれたかな…。
あんずちゃんのTrickstarのプロデュースや他のユニットのプロデュースもあって夢ノ咲学院に革命が起き始めていた。
私も関わっていたものの、自分では納得いくほど上手く仕事をしていたとは感じられないが、強豪ユニットであるKnightsなどのプロデュースを任された。
お兄ちゃんが現在所属しているユニットは「Switch」、であることは知っているのだけれど…。
同じ学校でもあるのに、お兄ちゃんとの活動は今のところ一切ない。
最近メンバーが集まれるようになったとか…。
お兄ちゃん以外のメンバーもまったく知らないし、会ったことすらない。
「そうだ、今日この資料返さないと。」
蔵書室空いてるかな。
夕日が誰もいない教室をオレンジ色に照らし出した頃、資料を手に取りその場を後にした。
部屋のドアに手をかけると運良くドアは開いていた。
ラッキー、と中に入り資料のあった棚に向かう。ドアが開いているということは、他にも資料を取りに来た人がいるのだろうか。
生徒会の誰か…あんずちゃんかな…なんて考えながら、ついでに並んである本を指でおって見たかった資料を探す。
「おヤ、先客がいるとはネ。」
後ろからの声に肩がはね上がる。
誰かと思い振り返ると、茜色の髪と琥珀色の瞳をした少年が立っていた。
夕日の光はまるで彼を引き立てるように彼に注いでいた。
「君、ここに何の用かナ?」
「あ、えっと…資料を取りに来ました。」
「ふーン。」
見かけたことのない彼は、良く見ると整った顔立ちの容姿…アイドル科の生徒だろうか。普通科の生徒だとここにいるのはおかしい。
私の答えに、そんなことか、という表情を見せた後、私の顔をじっとみて自分の顎に軽く手を当て考え始めた。
「君、青葉Aちゃんだネ?」
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作者名:月(ルナ) | 作成日時:2022年3月11日 3時